イタリアからの手紙 コロナと闘う医療従事者たちの声
作品詳細
- 発行 ハーパーコリンズ・ジャパン
-
ジャンル
くらし:医療
政治・社会:社会問題
エッセイ・随筆 - レーベル ハーパーコリンズ・ノンフィクション
- 紙初版日 2021年6月17日
-
レビュー
2.0 (1人)
2020年2月、イタリア初の
新型コロナ感染症患者を担当した医師は、
パンデミックの予兆から感染拡大まで
最前線で何を思い、何を感じ、どう行動したのか――。
未曾有の危機に立ち向かう、医療従事者たちの日々を伝える貴重な手記。
[監修]笠原 敬(奈良県立医科大学 感染症センター センター長)
サン・マッテオ総合病院の感染症科部長を務める医師ブルーノのもとに、
2020年2月22日、高熱を出し呼吸困難を起こしたひとりの青年が運ばれてきた。
彼こそ、Covid‐19――新型コロナウイルス感染症のイタリアの第一号患者だった。
世界を揺るがす長い闘いが、ここイタリアでも始まった。
「このパンデミックにまつわるさまざまなエピソードを、私たちみんなの記憶として共有できれば、未曾有の闘いの最前線に立った医師や看護師たちが払った犠牲も無駄にはならない。多数の患者を死から引き離そうと命がけで闘った人のがんばりを忘れなければ、次の世代にもっと安全な未来を約束できる。この記憶は、今日よりも明日の、新たな危機に立ち向かう最強の武器になるはずだ」
――(本文より)
「3月18日夜、軍用車の長い列がベルガモの中心地を横切った」
この一文は、2020年春、イタリアで火葬が追いつかず軍が支援に乗り出したというニュースで見たトラックの長い車列を私に鮮明に思い起こさせた。
ああ、やはりあれは事実だったのだ。イタリアの人口は日本の約半分だが感染者数は日本の約6倍、そして死亡者は約10倍にのぼる。
本書はそんな悲劇の地イタリアで第一線の感染症医が医師として、そして一人の人間としてどう考え、行動したかが克明に記されている。
同じ感染症医として本書の内容は医学的に正確に描かれていることを保証する。ただひとつ、本書の結びにある「普通は特別なのだ」という言葉は、間違っていたと思い直す未来がくることを願いたい。
――笠原 敬(奈良県立医科大学 感染症センター センター長)
〈目次〉
第1章 発端
第2章 過去のパンデミック
第3章 第一号患者
第4章 緊急事態
第5章 世紀の医師のように
第6章 私たちは孤独じゃない
第7章 若年者
第8章 全国民がウイルス学者
第9章 ロックダウン
第10章 集中治療
第11章 マッティア
第12章 隔離病棟
第13章 チーム
第14章 覚醒
第15章 ともにゴールへ
第16章 戦争映画のように
第17章 父子
第18章 呼びかけ
第19章 世界の中心
第20章 マッティアの退院
第21章 私の誕生日
第22章 自然療法
第23章 よい知らせ
第24章 家に留まりましょう(レスティアーモ・ア・カーザ)
第25章 家族の一員
第26章 休息
第27章 否認主義のウイルス
第28章 ワクチンの略史152
第29章 新型コロナウイルス感染症
第30章 普通は特別
謝辞
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
レビューPICK UP
みんなの感想
イタリアからの手紙 コロナと闘う医療従事者たちの声
新型コロナ感染症患者を担当した医師は、
パンデミックの予兆から感染拡大まで
最前線で何を思い、何を感じ、どう行動したのか――。
未曾有の危機に立ち向かう、医療従事者たちの日々を伝える貴重な手記。
[監修]笠原 敬(奈良県立医科大学 感染症センター センター長)
サン・マッテオ総合病院の感染症科部長を務める医師ブルーノのもとに、
2020年2月22日、高熱を出し呼吸困難を起こしたひとりの青年が運ばれてきた。
彼こそ、Covid‐19――新型コロナウイルス感染症のイタリアの第一号患者だった。
世界を揺るがす長い闘いが、ここイタリアでも始まった。
「このパンデミックにまつわるさまざまなエピソードを、私たちみんなの記憶として共有できれば、未曾有の闘いの最前線に立った医師や看護師たちが払った犠牲も無駄にはならない。多数の患者を死から引き離そうと命がけで闘った人のがんばりを忘れなければ、次の世代にもっと安全な未来を約束できる。この記憶は、今日よりも明日の、新たな危機に立ち向かう最強の武器になるはずだ」
――(本文より)
「3月18日夜、軍用車の長い列がベルガモの中心地を横切った」
この一文は、2020年春、イタリアで火葬が追いつかず軍が支援に乗り出したというニュースで見たトラックの長い車列を私に鮮明に思い起こさせた。
ああ、やはりあれは事実だったのだ。イタリアの人口は日本の約半分だが感染者数は日本の約6倍、そして死亡者は約10倍にのぼる。
本書はそんな悲劇の地イタリアで第一線の感染症医が医師として、そして一人の人間としてどう考え、行動したかが克明に記されている。
同じ感染症医として本書の内容は医学的に正確に描かれていることを保証する。ただひとつ、本書の結びにある「普通は特別なのだ」という言葉は、間違っていたと思い直す未来がくることを願いたい。
――笠原 敬(奈良県立医科大学 感染症センター センター長)
〈目次〉
第1章 発端
第2章 過去のパンデミック
第3章 第一号患者
第4章 緊急事態
第5章 世紀の医師のように
第6章 私たちは孤独じゃない
第7章 若年者
第8章 全国民がウイルス学者
第9章 ロックダウン
第10章 集中治療
第11章 マッティア
第12章 隔離病棟
第13章 チーム
第14章 覚醒
第15章 ともにゴールへ
第16章 戦争映画のように
第17章 父子
第18章 呼びかけ
第19章 世界の中心
第20章 マッティアの退院
第21章 私の誕生日
第22章 自然療法
第23章 よい知らせ
第24章 家に留まりましょう(レスティアーモ・ア・カーザ)
第25章 家族の一員
第26章 休息
第27章 否認主義のウイルス
第28章 ワクチンの略史152
第29章 新型コロナウイルス感染症
第30章 普通は特別
謝辞【全103ページ】
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