悲鳴をあげる身体
ボディ・ピアシング、拒食・過食、ゆがめられ萎縮する性。本来なら、ひとを癒し、快くするはずの行為が、身体への攻撃として現象している現在。
本書では、専門の現象学研究に加え、モード批評などで活発な言論活動を展開し、最近では臨床の知としての「臨床哲学」を提唱する著者が、このような身体状況を濃やかに描写する。
●第1章 パニック・ボディ ●第2章 からだの経験 ●第3章 からだの幸福 ●第4章 生の交換、死の交換 ●第5章 からだのコモンセンス ●第6章 <ゆるみ>と<すきま>
著者は、私たちの身体は、今、一方では<私>という個の中に閉じ込められ、また、一方では<私>という存在から遠く隔てられているという、引き裂かれた状態にあるという。では、そもそも身体に深く浸透しているはずの<智恵>や<想像力>、そして<他者との関わり>の中にある身体性の回復はいかにして可能か。リアルな問いを投げかける一冊。
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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