「ここも未開発なんだな？」
こおろぎ組の唯一の組員、佐和紀は雰囲気のある美人だが、凶暴さゆえに『こおろぎ組の狂犬』と呼ばれている。組の存続のために、上部組織の大滝組若頭補佐・岩下周平へ嫁入りするが、相手は男も女も知り尽くした色事師同然のテクニシャンで……。
佐和紀は初夜の暖かい抱擁と熱いキスに溺れかけるが、周平の心無い一言で逃げ出してしまう。翌日、何事もなかったかのように交わされるキスに、心を震わせた佐和紀は恋を自覚した。
だが、舎弟たちから周平の情人はたくさんいると聞かされ、嫉妬している自分に気づくとやるせなさが募る。しかし、佐和紀には素直になる手立てもなく、与えられる快楽に身を委ねようとするが、周平は挿入の寸前でやめてしまう。
傷ついた佐和紀は、誰もいないこおろぎ組に帰るのだが……。
アニキ分夫婦と舎弟を巻き込んでの、色事師ヤクザ（眼鏡）×美人チンピラ（眼鏡）のハートフルラブ！

※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは、いっさい関係ありません。
※本書の無断転載・複製等は、著作権法上禁止されております。

※前巻は新装版にて掲載しておりますので、予めご了承ください。

津田大介氏推薦！

――「クールジャパン」関係者は全員本書を読んで猛省せよ！　ツイッターで歌詞をつぶやくと有料、違法ダウンロードで2年以下の懲役か200万円の罰金、パロディ作品は認めない

――ますます強化される日本の著作権法。いかにも権利者を保護する良法のようだが、じつはそんな単純なものではない。利用目的が公正であれば許諾はいらない「フェアユース」や「フェアディーリング」。この考え方こそ世界のトレンドなのである。日本は大きく遅れていると言わざるをえない。グーグル、ヤフー、ユーチューブ、フェイスブック、クラウド……日本からこうした画期的な新サービスが育たないのは、じつは当然なのだ。検索サービスひとつとっても、事前許諾を要求する著作権法が壁になり、サービスの充実が図れないのだから。何より日本の著作権法は、こうしたソーシャルメディアを通じてだれもがコンテンツを発表する時代にありながら、私たちユーザーの眠れる意欲と創造力を破壊しているのだ。文化保護どころか、文化破壊の悪法なのである。その背後に潜むのが、立法・行政・司法と業界がつるんだ“著作権ムラ”。ここでも既得権は守られる。本書は彼らの正体と横暴を告発し、世界標準の法改正の必要性を提言する。

僕の仕事は刑事。海外で結婚式を挙げようって約束していた彼に振られたばかりで、色々とやけくそになっていた。所属する警察の部署ではゲイだってばれて、白い目で見られたり、いじめとしか思えない危険な仕事を押し付けられたりで、死んじゃってもいいや、なんて考えていた。そんな僕を助けてくれたのは雅樹さん。僕は彼に恋しちゃった。
でも雅樹さんと知り合ったのは張り込みの最中。犯人が捕まるまでは、何故あんな所にいたか説明できなくて、刑事だって言えずにいた。ある日警察に彼を訴えたいという女性が現れて、僕は彼が詐欺師かもしれないと疑い始めた。なんていっても僕、お金溜めていたから。けれど彼は僕が絡まれているのを助けてくれたり、危険な目にあいそうな時も慌てて駆けつけてくれたりして、僕を騙しているとは思えないんだけど……。
他の男の影もちらつくけれど、僕は孝志さんと海外で『式』だけでも挙げたいって思い始めていて……。
（※　本作品はイラスト入りです。電子書籍化して配信するにあたり一部単行本と異なる仕様があります）
※　本書は「オークラ出版ハニーアイスノベルズ」として2002年6月30日に発行された作品を加筆修正し、電子書籍化したものです。著者名：三季貴夜（発行時ペンネーム月野りんこ）

※　この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは、いっさい関係ありません。
※　本書の無断転載・複製等は、著作権法上禁止されております。