
新人漫画家の今里開里。彼には二つの悩みがあった。一つは引っ越したばかりの部屋の騒音。アパートの前をひっきりなしに通る車の音でネームに集中できず苛々する毎日。そしてもう一つは…獣人であるということ。人間たちに紛れて密かに受け継がれてきた獣人の血――その中でも開里は「種受け」と呼ばれる存在で、発情期になるとより強い獣人の種を欲してフェロモンを出してしまうため痴漢や変質者の被害に遭うこともしょっちゅうだった。そんなある日、仕事のできる静かな環境を求めて街を彷徨っていた開里は、心安らぐようなコーヒーの香りに誘われ一軒のレトロな喫茶店に入った。美形マスター、神河真人の温かい人柄、そして彼の淹れる特製ブレンドにすっかり魅せられ、開里は毎日のように店に通うようになった。実は真人も獣人で、どこかにいるはずの仲間を求めて彼らを引き寄せるコーヒーを店で出していたのだ。匂いで開里が獣人であると気づく真人だが、一方の開里はそんなこととも知らず…。
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。
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水族館のドルフィントレーナー・晴斗は、ショーのさなか時空の渦に飲み込まれ異世界へと飛ばされてしまった。不思議な声に導かれるまま川で幼い少年の命を救った晴斗は、その父である騎士団長デュークの信頼を得て彼の屋敷に住まわせてもらうことに。この国には聖獣と呼ばれる巨大な生物が人々と共存しており、それぞれに絆で結ばれた乗り手がいる。泳ぎの腕と勇敢さを買われ、晴斗は水獣バールの乗り手を目指すことに…。
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尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。
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闇獣国に生まれたソラは王に特別な力を与える『聖なる銅珠』。国王儀晃の許嫁として寺院の奥で十八年間密やかに過ごしてきた。自分は世継ぎを産むための器、恋することもない…と。だがある日寺院が火災にあい偶然居合わせた焔獣国の若き王、稜光に助け出された瞬間、ソラの人生は変わった。互いの香りで『運命の番』であることを知った二人。その夜、初めて発情期を迎えたソラは稜光に抱かれてしまう。それを知った儀晃王は…。
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貧しい漁村から皇都に働きに出てきたが、騙されて傾城街の娼館に売られてしまった少年・凪。ある嵐の晩、娼館を逃げ出し荒れ狂う大川に愛猫の潮とともに飛び込んだ凪だったが…目覚めるとそこは星見神社。「お前は夢告げに従って拾われた、星見様の終生のつがい」――亞星という老婆からそう告げられ、命だけは助けられたものの神社の奥御殿に軟禁され、“つがいの務め”を果たさねばならなくなった。星見様――銀の髪と碧い双眸をもつ類稀な美貌の青年、祁答院柊星はその夢見と卜占の能力から皇国の権力者たちに重用され代々守られてきた一家の当主で、だがそれゆえに外に出ることも叶わず奥御殿でたった一人生きてきた。どんな逆境にあっても前向きで明るい凪はそんな孤独な柊星に寄り添い、閉ざされた心を少しずつ溶かしていくのだったが…。その頃、皇国の権力者たちは隣国へ攻め入る準備を進めていて…。
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病弱な兄の代わりに、女であることを捨てて侯爵家の跡取りとなったリビー。髪を切り、ドレスもすべて処分し、騎士の称号まで手に入れて男性になりきろうと日々努力している。そんなリビーに近づいてきたのは、王女の花婿候補の貴族、アイザックだ。リビーのことを男性だと思っているはずなのに、彼は「君に興味がある」などと毎日のように親しげに声をかけてきて――。
※こちらの作品には、紙版に収録の口絵・挿絵等のイラストは収録されておりません。
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幼い頃に出会った青年の助言で神殿の歌い手となったラキエラは、大切な侍女と、王太子が殺されるのを目撃して、ショックのあまり王太子の葬礼で歌えなくなってしまった。 儀式を汚した罪に問われ、追い詰められたラキエラの目の前に現れたのは、彼女に道を示したあの青年だった。 新たな王位継承者である彼は、自分との結婚を承諾すれば窮地から救ってやると言い出して……。
※こちらの作品には、紙版に収録の口絵・挿絵等のイラストは収録されておりません。
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ホストの玲弥が飢えた野良犬に餌をやった数日後、突然怪しい男が自宅に押しかけてきた。頭の上にふたつの尖った耳、尻には三つ股にわかれたしっぽがはえているその男は、礼をしにきてやった、と偉そうに言った。先日犬だと思い込んで助けたのは、稲荷明神の使いの狐だったのだ。信じられず混乱する玲弥は、いきなり狐に押し倒されてしまい―。
※こちらの作品には、紙版に収録の口絵・挿絵等のイラストは収録されておりません。
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