ひらやすみ
心救われる、もらった平屋モラトリアム。生田ヒロト、29歳、フリーター。定職なし、恋人なし、普通ならあるはずの?将来の不安も一切ない、お気楽な自由人です。そんな彼は、人柄のよさだけで、仲良くなった近所のおばあちゃん・和田はなえさんから、タダで一戸建ての平屋を譲り受けることに。そして、山形から上京してきた18歳の従姉妹・なつみちゃんと2人暮らしを始めました。しかし、彼の周りには生きづらい“悩み”を抱えた人々が集まってきて…連載前から雑誌「BRUTUS」でも紹介されるなど、各メディアも大注目の真造圭伍最新作。先が見えず鬱屈した“今”だからこそ、あなたの心をスッと癒してくれる物語です。
(※各巻のページ数は、表紙と奥付を含め片面で数えています)
レビューPICK UP
みんなの感想
ひらやすみ 1
ひらやすみ 2
ひらやすみ 3
ひらやすみ 4
ひらやすみ 5
アラサーのヒロトと、
美大生のいとこ・なつみちゃん。
二人の平屋生活に、
不穏な空気が…!!
ヒロトの高校時代からの親友・
ヒデキに異変。仕事に、育児に、
奮闘していた彼に、一体何が!?
大切な人をもっとずっと
大切にしたくなる。
この街で過ごす、2度目の季節。
平屋暮らし、ドキドキの春です。【全185ページ】
ひらやすみ 6
ヒロトとなつみの
平屋生活、心機一転!!
過労で倒れたヒロトが復活。
無職になったヒデキと一緒に
「未練が残る青春」を、やり直す!?
そして、ついに…
よもぎさんの“恋愛”が発展!?
なつみちゃんに、さらなる異変!?
不和が平和に染まってゆく
平屋暮らし、きらめきの初夏です。【全169ページ】
ひらやすみ 7
ヒロトとなつみちゃんの
平屋生活に、ギラギラの夏到来。
悔いを残さないため映画制作を進める
ヒロトとヒデキだが、制作途中で衝突…!?
マンガから一旦離れる決意をしたなつみちゃん
友情に陰りを落とす出来事が…!?
今年も阿佐谷七夕祭りがやってきて
揺れ動く友情と、恋心…
日々の暮らしにかけがえのない光を入れる
平屋暮らし、真っ盛りの夏です。【全201ページ】
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エディターのおすすめ
ヒロトは超自由人。後ろに急ぐ人がいてもエスカレーターの右側で立ち止まったり、映画に遅れそうでも野良猫を見つけ写真を撮ったり、気ままな散歩の途中で道端のコケを踏んでみたり…。
なにかと忙しない現代社会、こんな人に出会ったら迷惑に感じる瞬間もあるかもしれません。でも、実はみんな「本当はこうありたい…」と思っている。
それがヒロトの生活なのです。
ただそんなヒロトにも生きる上での軸があり、周囲の人はその軸の真っ直ぐ通ったヒロトからの言葉で心救われます。
代表的な言葉は、上京したてのいとこ・なつみちゃんが大学に行けず悩んでいた時の言葉。
「くよくよ考えたってしょうがないじゃん。あ、でも夕飯はめっちゃ考えるよ、くよくよしないから。」
くよくよ考えるな!と言うだけなら簡単ですが、そこに付け足された一言が、ヒロトが地に足のついた自由人であることを物語っているように思います。
そして作中に出てくる街並みもこの作品の魅力の一つ。
ヒロトとなつみちゃんは阿佐ヶ谷の平屋に住んでいるため、作中では実際の阿佐ヶ谷〜高円寺の風景が忠実に描かれています。
私も阿佐ヶ谷は夜の散歩でよく歩くのですが、そのときに感じる"静かだけれどキラキラして温かい"阿佐ヶ谷の空気感がそのまま味わえます。
また4巻では、これまで各々の生活を送っていたさまざまな登場人物たちが、ヒロトを中心として徐々に繋がり始めます。
お気楽に生きていたヒロトも、あるハプニングがきっかけで大きな変化が…?
嫌なことだらけの現代社会に疲れたら、ぜひこの作品でほっと一息ついてほしいです。
(編集:城木|作成日:2022/12/14)