レビュー一覧

すごく良かったとおもいながらも今一歩足りないと思うのは甘々な生活が見えなかったからかな。できれば挿絵付きで読みたかったです。

個人的にはタイトルにある。愛が足りない気がしました。

今まで結構この作家さんの作品を読んでます。中でもたくらみシリーズは好きです。最近買ってませんでしたがイラストとタイトルで購入してみました。ちょっとどの作品とも違ったテイストのような気がします。面白いけど好き嫌いが分かれそうな気がします。攻が好きになれなかったので私は星３つでした。

心に響く作品でした。イラスト同様に繊細な心理描写や文章に泣きたくなったり。正反対な2人だからこそ惹かれたのかな？読み始めたときはまさかこんな展開になるとは思いませんでしたね。嬉しい誤算です。

攻めの性格に難ありですが、お話し自体はとても切なくてよかったです。受けは家族を失いましたが、攻めは本当に身勝手なクズ人間で、ことが起きるまであまり影を感じなかったのが勿体無いと思いました。本当は他人を思いやれる優しい性格も、もっと序盤で小出しにされればことがおきた後も少し後付けに感も薄れたのになとも感じます。ただ、お話しはリアルで切なくておすすめです。

妻子を事故で亡くした和也と、犯罪すれすれの仕事をする若いチンピラの和美。正反対の二人がたまたま接点を持ち、お互いの人生に寄り添っていくお話。和美の母親が亡くなったことで故郷へと戻り、その中で二人の仲が縮まって最後は共に田舎で暮らし始める。殺伐としたスタートからこんな穏やかなゴールを迎えるとは。和也を酷く扱っていた和美の素直になれない気持ちが和美サイドでわかる。和也の台詞が主人公にしてはかなり少ないのが良かった。

作者さんとイラストが好きで手に取りました。コミックでは描ききれない悲劇による空虚さは小説ならではでしょうか。本人さえも分からない行動にて出会った２人。日常では接触し得ないノンケ２人の哀しいが大きく響きました。

何というか、最悪な攻くんなのですが、根はいい奴だったのが受さんとの出会いでやっと元に戻れた、みたいな。お互い、違う世界にいたからこそ変わるキッカケになれたのかなと。甘さとか全くないのですが、じわじわくる感じに、私はハマりました。評価分かれるだろうな、と思います。

以前、別の出版社から出てたものですね。その時は小山田あみ先生が挿絵で、それが理由で購入しました。なのでこのストーリーのイメージは私の中では完全に小山田先生の絡み濃厚甘美なイラストです。表紙だけ見るとイメージがガラッと変わりましたね！驚きました。ストーリーでは金髪の攻めはただのチャラい若者といったかんじ。素直じゃないし、これからといった感じですね。和也に出会い包まれスタートに今立ったとこ。かなりいい男になりそう？な予感です。7年後くらいが読みたいなぁ。。

何度も読み返せる作品です。ゲイなのか？そうでないのか、曖昧進んでいきながらもそんな事は瑣末な事、となっていく沢山の人間が出てこないのに、人間関係掘り下げられていきます。最後の攻めの立場からの述懐が、思っていたイメージと違ったので、もう少し二人の客観的描写欲しかったです。