お江戸の意外な「食」事情 大都市江戸の四季折々の「おいしい生活」
江戸時代の特徴を一つ述べよと言われれば、戦乱の時代が終わり、世の中が落ち着きを取り戻し、庶民文化が大輪の花を咲かせた時代と言えるのではないだろうか。滑稽な物語を綴った書物が盛んに読まれ、芝居小屋には人が集い笑いと涙があふれ、着物にも贅をこらした。それも文化の一面に違いないが、食に関する関心の高まりも、またその一面である。
本書では、人間が生きて行くには欠かすことのできない「食」に注目し、江戸の庶民たちの「おいしい生活」を支えた食物のエピソードを、古川柳を交えながら紹介した。
新年のお節料理には、豊作祈願、子孫繁栄などの意味を込め、春には家族・長屋でお重を持って花見に出かけ、夏には鰻で滋養をつけ、秋には松茸の香りを楽しみ、冬は蜜柑やネギを多く摂って風邪を予防した。
ここに紹介した以外にも、江戸の庶民が「食」に込めた知恵と心意気が分かる一冊に仕上がっている。江戸ファン必読の書。
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
みんなの感想
お江戸の意外な「食」事情 大都市江戸の四季折々の「おいしい生活」
たとえば、おせち料理の数の子、田作には、江戸庶民の「思い」が託されていた!川柳をまじえて紹介する「食」の意外なエピソード。【全173ページ】
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