人生の先が見えたとき読む本
定年前に突然「うつ」に陥った50代男性。息子夫婦との同居がきっかけで「うつ」になった60代主婦……。本書では、そんな「初老期うつ」の対処法について、精神科医が症例とともにやさしく解説する。人は年をとるほどに、意欲も希望も失ってしまうもの。だからこそ、心と脳が衰えない生活の智恵が大切である、と説く。その具体的な心構えとして、以下の九つをあげている。
(1)ストレスを聞いてもらえる対人関係を確保する
(2)自分のポリシーを持つ
(3)無意味な疲労をため込まない
(4)あるがままを受け入れる
(5)恨み、嫉妬、後悔にとらわれない
(6)スポーツや趣味を楽しむ
(7)ユーモアやダジャレを口にしてみる
(8)批判に強くなろう
(9)安定した家庭、安定した経済状況を築く。
いわば、「初老期うつ」に陥らない秘訣、ということだろう。六十代でリタイアしたとして、あと二十年をどのように生きるのか。人生の先が長いからこそ、「晩年力」を身につける一冊である。
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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