オーディオブック 宮沢賢治 「よだかの星」
自分の容姿の悪さを他の鳥たちに笑われる。
鷹には名前を変えろと脅される。
羽虫や甲虫を取って食べる自分自身に罪悪感を抱き苦しむ。
助けを求めるよだかをばかにする夜空の星たち。
そして最期に一直線に夜空へと昇っていき星になる。
その姿はまるで鷹のように勇ましく、こころもちはやすらかであった……。
宮沢賢治のうちにひそむ「自らの存在に対する罪悪感」と「自己犠牲の精神」が色濃く描かれ、それでいて自然をモチーフにした物語は、内容の深さに童話としての親しみやすさを加えている。
自分自身の存在に苦んだよだかは、命の儚さと永遠性・生きることへの勇気・共存共生のこころ・他者への思いやりなどの大切さを伝えるために、夜空で燃えるよだかの星となってこれからも人々を照らし続けてくれるでしょう。
それでは、宮沢賢治の傑作短編小説「よだかの星」をオーディオブックでお楽しみください。
■著者プロフィール
宮沢 賢治(みやざわ けんじ)
1896〜1933
岩手県花巻生まれ。
ふるさと岩手を心象風景の理想郷“イーハトーブ”と呼ぶなど、独特な感性と自然観で捉えた作品を多数遺す。農業指導・研究家として活動し、教職を務めた後、「羅須地人会」を設立。農民生活向上のため粉骨砕身するが肺結核に倒れ、世を去った。死後、彼の創作は高い評価を受け、国民的作家となる。天体や鉱石に深い造詣を持つなど、その世界は現在でも研究され、多くの人に親しまれている。代表作『銀河鉄道の夜』『風の又三郎』『注文の多い料理店』、詩集『春と修羅』など。
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