君を忘れた世界のその先で
――記憶と大切な世界を取り戻す物語
「ええっと……今日は何をするんだっけ」
イルカナ公爵領当主ミシェルには憂鬱な時間があった。
それは、寝る前に書いた日記を見返すこと。
イルカナ公爵領はそれまで人と獣人が共存する珍しい土地だった
――15年前までは。
ある事件をきっかけにその平和な共存関係は終わりを告げた。
ミシェルは事件の影響で記憶を失い、その後ところどころ記憶の欠落が見られるようになった。
自分が何者であるかわからなくなってしまう恐怖に襲われていたミシェルにとって、
過去の自分を知る国王の言うことが唯一すがれるものだった。
それが、民に対してどんなに厳しい政策を行っていても逆らうことができなかった。
しかし、そんな日常はある出会いをきっかけに変化していく――。
国境付近で不審者を捉えたと報告を受け確認に行くと、
そこにいたのは美しい白い耳と尾を持つ半獣人の男アランだった。
本来であれば、半獣人は処刑しなければいけない。
けれど、ミシェルは初めて会ったはずのアランを不思議と殺すことができなくて、
出した答えは――。
美しき半獣人と記憶を失った青年の儚くも美しい愛の物語……。
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
みんなの感想
君を忘れた世界のその先で 1
「ええっと……今日は何をするんだっけ」
イルカナ公爵領当主ミシェルには憂鬱な時間があった。
それは、寝る前に書いた日記を見返すこと。
イルカナ公爵領はそれまで人と獣人が共存する珍しい土地だった
――15年前までは。
ある事件をきっかけにその平和な共存関係は終わりを告げた。
ミシェルは事件の影響で記憶を失い、その後ところどころ記憶の欠落が見られるようになった。
自分が何者であるかわからなくなってしまう恐怖に襲われていたミシェルにとって、
過去の自分を知る国王の言うことが唯一すがれるものだった。
それが、民に対してどんなに厳しい政策を行っていても逆らうことができなかった。
しかし、そんな日常はある出会いをきっかけに変化していく――。
国境付近で不審者を捉えたと報告を受け確認に行くと、
そこにいたのは美しい白い耳と尾を持つ半獣人の男アランだった。
本来であれば、半獣人は処刑しなければいけない。
けれど、ミシェルは初めて会ったはずのアランを不思議と殺すことができなくて、
出した答えは――。
美しき半獣人と記憶を失った青年の儚くも美しい愛の物語……。【全92ページ】
君を忘れた世界のその先で 2
半獣人のアランへの気持ちを自覚していく公爵家当主のミシェルは葛藤していた。
自分の思いを伝えた結果、アランが離れてしまうのではないか……、そう思うと自分の恋心を伝えることが怖かった。
しかし、勇気を振り絞り思いを伝えようとしたミシェルだったが、恐怖していたことが起きる。
――思い出せない
アランの名前が一瞬、思い出せなくなってしまったのだ。
今までは記憶を忘れることはミシェルにとっては当たり前で慣れたと思っていたのに。
大切で大好きな人を忘れてしまったことにミシェルは大きな不安に襲われる。
そして、アランには心に決めた人がいることを知り、ミシェルは逃げ出してしまい――。
記憶を失ってしまう恐怖を抱えた領主と、それを支える獣人の一途な愛の物語……。
【電子書籍限定 書き下ろし番外編収録!】【全95ページ】
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