アルファのオフィスに秘密の残り香【イラストあり】

著者義月粧子
画 kivvi

ジャンル：ボーイズラブ小説
長さ：153ページ
2.3 （4人） 4

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作品詳細

著者義月粧子
画 kivvi
発行心交社
ジャンルボーイズラブ小説:オメガバース/秘書/スーツ
レーベルショコラ文庫
紙初版日 2020年11月20日
レビュー
2.3 （4人） 4

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悠は巨大企業樫原グループの常務である兄の秘書を務めている。オメガだが発情を薬で完璧に抑え、恋愛には目もくれず兄に尽くしてきた。だが常務の一人・紘隆の匂いにだけは反応してしまう。紘隆は軽薄そうに悠を誘ったかと思えば、仕事ではカリスマを発揮する掴み所のないアルファだ。惹かれる気持ちを必死で隠していた悠だが、紘隆のオフィスを訪ねた際、女を連れ込んでいた彼のフェロモンにあてられて発情してしまい……。kivvi先生の口絵・挿絵も収録。

（※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています）

1 4 テオ個人的にここ最近の義月さんの作品は…『オメガバースの寵愛レシピ』『闇に溺れる運命のつがい』に続きこちらも萌えを感じることが出来なかった。攻めが傲慢で冷たいというのは義月さんのスタイルだと思うのですが、ここ最近の作品は攻めのキャラが俺様を通り越して残念。特にこれらオメガバ作品では攻め様はアルファの中でもかなり上位に君臨する特権アルファ（容姿に恵まれ社会的な地位を持つ）なのですが、情熱的に口説いたりするかと思えば（しかもその口説き方に品がない。それまで紳士的なのにいきなりアンタとかすげえとかいう口調になっちゃう）勝手な嫉妬心とか勘違いで態度を豹変させるというパターン。こちらの紘隆も悠に性体験がないってことを知りながら初めてのHの中に思いやりとか優しさが感じられないし、兄から牽制されたことを真に受けて仕事上で悠を攻撃する幼稚な態度。そして何よりも嫌なのが言葉や態度の端々にΩに対する侮蔑というか「所詮オメガはフェロモンでアルファを惑わす淫乱なんだろう」と見下している本心が透けて見えてるんですよ。なんだか愛情とか惚れたとかが感じられないので、番になったところで悠が幸せになる気がしない。私だったら自分の調査結果にグダグダと文句をつけてきた時点で百年の恋も冷めますわ。「くだらなすぎて心底ガッカリ」と言いながら「ごめん」されたらすぐ許しちゃうの？そして京都での建設計画の遂行というあまり重要じゃないエピソードにすごく多くのページを割かれていて（紘隆のリーダーとしての才覚は伝わってきましたし、悠の仕事に対する真摯な態度もわかりました）なんだか中途半端なお仕事BLモードになってるし、他の社員とか住民代表とかの描写はあるのに兄弟２人で支え合ってのし上がってきたという常務である兄のことは置き去り。そんなこんなで最後は駆け足で「俺兄貴に嫉妬してたんだ～　俺ら運命の番ってやつだから、オマエ俺のモンにしちゃうよ～」でめでたしめでたし。えっ… こ、これで終わり？！ページを捲ると解説で脱力しました。この作品で義月さんの好きな攻めのタイプやそのSっ気（受けのいじめ方）が私には合わないんだなと改めて実感しました。 2021-03-18 4177137 1 0 5yN7-a-v2 Dk5-%A5%C6%A5%AA-v2