【全4巻】完結
羆撃ちのサムライ
明治二年、北海道がまだ蝦夷と呼ばれた頃。箱館戦争で新政府軍に敗退した旧幕府軍の伍長・奥平八郎太は、兄の喜一郎そして戦友の佐吉とともに、箱館のはるか北の遊楽部の森に落ち延びる。深手を負い衰弱する八郎太と佐吉は、このまま犬死にしても意味はないと兄一人を逃がす。だが、その直後に300kg超の巨大な羆(ヒグマ)に襲われてしまう。羆に殴られ森の中で昏倒していた八郎太は、羆撃ちを生業とする元庄内藩士・鏑木十蔵に救われ……
すべてを失った敗残兵が北の大地を舞台に羆撃ちとして再生するビルドゥングスロマン。
(※各巻のページ数は、表紙と奥付を含め片面で数えています)
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みんなの感想
羆撃ちのサムライ (3)
羆に襲われて森の中で倒れていた箱館戦争の敗残兵・八郎太は、羆撃ち猟師の十蔵に救われ、彼のもとで猟の手伝いをすることに。労咳持ちの十蔵はだんだんと猟に出るのが難しくなり、八郎太は十蔵からの教えを基に独りで出猟するようになる。そして遂には独りで羆を仕留める腕にまでなった。容態が悪化し死期を悟った十蔵は妻の喜代に八郎太と夫婦になることを進言するが、喜代を怒らせてしまう。その後、同業の猟師との一悶着など色々あったが、十蔵のもとに来て一年近くの月日を過ごした八郎太は心身ともに一人前の羆撃ち猟師に成長。そんな八郎太に人生の大きな転換点となる試練が立て続けに訪れる第3巻。物語はいよいよ佳境へ。【全188ページ】
羆撃ちのサムライ (4)
羆に襲われて森の中で倒れていた箱館戦争の敗残兵・八郎太は、羆撃ち猟師の十蔵と喜代の夫婦に救われ、彼のもとで猟の手伝いをすることに。そして十蔵から羆撃ち猟師としての技術と心得を伝授され八郎太は一人前の羆撃ち猟師になった。労咳持ちの十蔵は己の死期を悟り、自分が死んだあと独り残される喜代のことを考え、八郎太に喜代と夫婦になることを誓わせ、それから間もなくこの世を去った。三年後、羆撃ち猟師として喜代と二人、変わらぬ山暮らしをしている八郎太は偶然、兄の喜一郎と再会。兄を頼って札幌を訪れた八郎太は時代に取り残されていることに気付かされる。生き方に迷う八郎太は、因縁のメス羆・チカプを仕留めることで人生を取り戻せるのか。感動の最終回を収録した第4巻。【全188ページ】
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