妖怪姫、婿をとる
「許嫁がさらわれた! 取り返すから手を貸してくれ」
飛びこんできた久蔵の絶叫に、弥助は仰天した。人さらいなら、十手持ちにでも訴えるのが筋ではないか。だが、聞けば許嫁は妖怪、しかもいいところのおじょうさんだと言う。
え? 許嫁が妖怪? 驚きのあまり言葉を失う弥助だったが、真剣な面持ちで頼みこむ久蔵に、千弥は厄介事が大好物の大妖である妖猫族の姫、王蜜の君を紹介する。
王蜜の君の手引きで許嫁の初音がさらわれたと思しき、華蛇族の屋敷に忍びこんだ久蔵だったが……。
遊び人久蔵に降りかかる試練を描く、人気シリーズ第5弾!
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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