品川心中
ねえ あんた あたしと死んでくれないか? ――大罪と知りながら、落ち目の遊女・お染は男を誘い心中を企てるが……(表題作)。「子別れ」「文違い」「真景累ヶ淵」「紺屋高尾」の名作落語5篇を漫画化。落語をモチーフにした親子・人情・遊女の恋……。小野塚カホリが繊細な筆致で描く、江戸の純愛物語。
(※各巻のページ数は、表紙と奥付を含め片面で数えています)
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エディターのおすすめ
落語といえば御年配が聴くものというイメージがありますが、オトナの女性の間で今、落語を聴いたり寄席に足を運ぶ方が増えているそうです。
本作は遊郭を舞台にした演目のひとつ「品川心中」を含む、古典落語を題材にした短編5編の落語マンガです。
落語のなかでも大ネタ(真打ちなど実力のある落語家が演じる、難易度の高い作品)を中心に描かれた本作は、絵が繊細でありながらストーリーは骨太で人情噺や遊女との色恋沙汰の話など、たくさんの人物から古典ならではの歯切れの良い江戸の噺言葉も味わえます。噺の最後の「オチ」まで笑えたり、人情噺にほろっときたり、気が付いたら引き込まれてしまいます。
落語はちょっとむずかしいと思われたり、敷居が高いと感じられている方でも入門編としてとてもオススメの作品です。またこの作品をきっかけに落語の醍醐味、寄席にぜひとも足を運んでみてはいかがでしょうか。
(編集:汐田|作成日:2017/8/1 )