皇帝ボルツは若くして大陸を平定、冷酷な《氷血仮面の覇王》として味方からも恐れられていた。彼は辺境視察の道中、落雷により渓谷に落下してしまう。命の危機に瀕したボルツだが、幼い少女リリアに救われる。ボルツは彼女の両親を探すことで、恩義を返すことにした。
これは死亡扱いとなった元皇帝が身分を隠しながら大陸を漫遊していく物語である。
祖父の持っていた古いアパートを取り壊し、家を建てた私。上棟式にやってきた老人・鍬方は私に一本の木の苗を差し出した。玄関前にシンボルツリーとして植えるといいと言う。アパートの立ち退きに抵抗を示した鍬方だったので、これを植えることを承諾すれば気持ちよく出て行ってくれるのならと、私は苗を受け取った。そして五年後、住む家族も増えた幸せな家に異変が起きた……。