レビュー一覧

前半と後半んで目線が変わります。どっちの気持ちもわかって良かったです。

あじみね先生のイラストに惹かれて読みました。大変面白く読ませていただきました。ちゃんと年上が年上として描写され、年下の上司の不思議な行動も、ストーリーが破綻されずに静かに２人の気持ちが変化していく様子が描かれていました。スゴい作家さんなんだと思い知らされました。

最初は相手をよく思っていなかった榛野と谷地、それぞれが恋愛感情を持つ様が丁寧に書かれています。想いが通じ合うまでのすれ違いがせつなくてキュンとします。くっつくまでは榛野の方がグイグイ行くのにくっついてからは草食系の谷地さんが変化。包容力もあってカッコいいです。

最近やっと、満を辞して木原先生の作品を読めるようになりました。読みやすい作品上位にありましたため、3作目に手にしました。確かに今作ほのぼのとしており、安心して読めました。レビューがとても参考になりました。谷地さん、榛野目線の前半はめっちゃ頼りなく、一人違う時間が流れている人でしたが、後半はめっちゃ大人の余裕かましてまして、これがとても良く、惚れてしまいました。

木原作品の割にほのぼの糖分過多。木原作品の糖分多めなラブコメは全く受け付けないのだけど、これはコメディではなく落ち着いていて、とても好きな作品なので読み返している。そして裏テーマは「三十路思春期男子の成長」だと思う。合理性第一主義の男の、思春期のようにあたふたする心情が切ないい。彼の心情がわかってくると、自分勝手な逆ギレもかわいく見えてくる。そんな男が谷地の家の日本家屋でこたつに入って猫とうたたねしちゃうようになる変化がなんとも言えず、いい。最後は大人な谷地が絆されて踏み込んでくる関係も好き。

いいお話しでした。谷地さんがほのぼのしたいい人で、外資系にこんな人、居なそうだなぁ、とか思いましたが、のんびりした雰囲気が伝わってきて、暖かい気持ちになりました。

前半は穏やかに終盤は笑いとラブ満載です！料理シーンがとても楽しくておススメです。ラストはジーンときます。

榛野の恋を自覚するまでのお話しでした。恋して今までの自分ではなく己れを制御出来なくなる典型を榛野が体験します。

木原先生の作品が好きで購入。でも、嫌ってくらいの人のドロっとした感情やトラウマになるほどの苦しみがなく、恋愛物語でした。木原先生の作品なのに！読みやすい！