レビュー一覧

すっごく面倒臭いけどこういう人がいる人ってまだ幸せなんだと思う。

これはいわゆる恋愛体質と言う人達でしょうかね。

ひとつひとつが短いストーリー集です。共感できるもの、ちょっとよくわからないもの、色々です。

うーむ。やっぱりこの絵柄の時代になると、ちょっと落ちる気がする。『水物語』『物陰に足拍子』には及ばない。お若いときに描いた物のほうが、繊細な気がする。

絵がキレイ！　ってことが、私にとってはマンガでいちばん大切なので満たされた。とくに女がキレイ。むろん可愛げがあってイロっぽいしエロっぽいし、かと思うとリリシイし、オトナっぽいし。顔、体の線、プロポーション、姿態、すべて魅惑される。女の髪の流れをこんなにキレイに悩ましく描けるなんて。女のみならず男がまたキレイ。清潔感、可愛げ、スタイリッシュ。絵の話いくらしても終らないけどムロン内容も深い（深くて、軽い。軽くて、シーンと底のみえない深淵がのぞく。─そんな内容については、言葉にできない）、こんな作品描く人、もう出てこないんじゃ？と心配。今後も素晴らしい作品をつくりつづけていっぱい残してください。マンガ作者に無形文化財って適用されるべきと思う、まさに春菊さんに！　だって世界に売り出し中のクールジャパン、その売り物中の売り物ですぜマンガは。しかもガキぽい絵柄がほとんどのなか、オトナの姿とココロをここまで描ける稀有な作家。ご本で読みましたが苛酷な生い立ち、ご経験を乗り越え、春菊さんよくぞここまで成ってくれました、ありがとう！「あとがき」によれば近々お母さんになられるとか、（ん？　93年のあとがきだから、エート、その赤ちゃんは既に24歳ですかぁ？　光陰ヤの如し）。あまりの感動に、48時間でサヨナラしちゃう（残り3時間くらい）のが、なんだか、まるで、ほんとに、いろいろあった恋人と別れる期限が迫ってるみたいな気分です。あとがきにあった他の作品も読ませていただきます。

1話あたり10ページ弱の短編です。体感だともう少し短く感じるかも。なるほどと思うのもあったけど、女の人がみんなこうかって言われたら違うかもしれないなー。この方の作風や独特の絵柄が好きなので、まぁまぁでした。

紙の本を持っています。作者の色んな時代の作品が入っているので、絵の変化はありますが、概ね恋の切なさや痛み、ユーモアなどで飾られた珠玉の短編集となっています。