レビュー一覧

原作に比べ良くも悪くもフワフワ媚々した印象を受けます。全体的に1985年アメリカ実写映画の影響を受けてる様子。しかしこの漫画版、深い部分で原作を損なってる所があり、色んな意味で業が深い作品だと感じました。その理由は大まかに２つ。一つ目は主人公アンの描写。今だに語り草な日本のアニメ版(1979年)と比べると分かり易いのですが、アンの純朴で善良なれど変わり者気質な濃い人となりが、この漫画では極めて薄っぺらに描かれてしまってるのです。それが顕著に出てるのが、アンが要所要所で何かと「少女の無垢な笑顔でその場を誤魔化したり押し切ってるだけ」に見える描写が多々ある点です。この点は人間関係の機微を奥深く描いてる原作を大きく損なってると感じます。二つ目はアンの養母「マリラ」の扱いです。赤毛のアンは、未婚で子育て未経験の老女マリラが兄マシューと共に、孤児院から引き取った女児アンの子育てに奮闘する物語でもあり、アンとマリラの距離感をどう描いてゆくかが作品の舞台骨だったりします。しかしこの漫画のマリラは「お転婆アンに手を焼いてお手上げ気味な家政婦」という体でアンに負けっぱなしな描写が多いのです。こういう表現は子供ウケがいいのかもしれませんが、これを大御所先生が名作「赤毛のアン」としてメジャー雑誌に連載し世に広めてしまった事は、今にして見れば原作への冒涜に近いものがあります。無名の新人ならまだしもあのいがらし先生ですから…。しかもこの漫画より１０年以上も前に「本質的なお手本」となりえる出来のアニメ版が既に存在していたにも関わらずです。故に漫画版をお粗末な劣化版にしてしまった点には失望を禁じえません。もし原作やアニメ版を知らないまま概要を手軽に知ろうとこの漫画を読んでしまったら、少なくとも私などは「赤毛のアンってこんなものか。」という感想を抱いてしまう気がします。とはいえ、大御所漫画家が世界級の名作原作を扱っただけあって駄作には至ってません。主要エピソードは器用に準えてあり、いがらし先生の作風が好きな方や昭和中期の浮々媚々した少女漫画を好まれる方にはたまらない作品でしょうし、原作のファングッズ的にも有りな出来の作品ではありす。ただし、人生のバイブルとまで称され、世界中の人々の生き方に影響を与える程の感動を宿す原作「赤毛のアン」の深い魅力に、この漫画を読むことで触れるのは厳しいと思います。

昔から大好きだった作品が漫画になって読めるとは思いもしませんでした。原作に忠実で読み始めると止まらなくなってしまいました

原作を読んでいない方が作品の概要を知るのにとても良いと思います。主要なエピソードがきちんと入っている事、絵柄（特に洋服）が可愛らしく作品の世界に合っている事、また原作には書かれていないアンの言動への周りの反応が書き込まれている事が評価できます。面白いと思った方は原作も併せて読むことをお勧めします。

赤毛のアンは言わずと知れた有名すぎる文学作品なので、内容は知ってましたが、漫画で読めるなんて最高です！しかも作画が いがらしゆみこ先生なら尚更です！！無期限レンタルにして何度も何度も読んでます。いがらしゆみこ先生の画は癒されます。

古本屋で買って読んだことありますけど本当に原作に忠実な漫画ですね。キャラクターだけでなく服や料理、風景も原作通りに活かされていますし。

いがらしゆみこ先生×世界的名作「赤毛のアン」なら、さぞかし面白くて魅力的…と思いきや、ただひたすら原作をなぞっただけの退屈な作品でした。ページ数の都合など、色々事情があったと思いますが、ドラマチックな場面や感動的な場面もサラッと流された感じ。また、マリラやマシューたちの扱いが原作に比べて非常に雑なのも気になりました。この漫画を読んで「赤毛のアン」を理解した気になる読者が気の毒です。

「赤毛のアン」は名作中の名作。アニメでも夢中で観てました。いがらしゆみこ先生の漫画で連載していて嬉しくて購入しました。絵が可愛いく読みやすかったです。でも、いがらしゆみこ先生のファンとしては、70年代、80年代の漫画をもっとRｅｎa！に連載してほしいです。

主人公の「アン」が、とてもかわいいと思いました。

ふんわりしていて読みやすいです。原作は長いので手始めにいいと思います。

実在したらとんでもなく関わりたくないタイプの人間だけどこのアンが過ごした時代の様子は読んでて本当にときめきます。作者が描くこの風景や衣装や住宅や細々としたものが大好きです。