レビュー一覧

うまく題材を生かしきれてない印象を受けました。公爵令嬢としては破天荒な生活をしてきたヒロインを生き生きとして、魅力的に見せようと書いているのでしょうが、一方で度々ヒステリックを起こして、ヒーローの話を聞かずに逃げ出して泣くだけというのを繰り返しているので、読者側としては彼女には魅力を感じませんでした。また、話の筋も荒く、ヒロインが襲われて逃げ出した結果もお粗末。さらに、ラストに唐突にとある人物が登場しますが、本当に唐突すぎて唖然としました。さまざまな設定が盛り込まれていますが、深堀もなく設定を書いただけという状態なので、全体的に荒い話となり、大変残念です。

作者さん買いです。今回は少し無理のある展開だったような。

社交界とかかわらず、公爵令嬢としてはかっとんだ生い立ちの理由付けとしては、身元を隠して実は生きていた亡国の姫、という設定は大仰すぎる気がする。出生の秘密を抱えて生きているにしては思慮が浅すぎるし、すぐキレる，飼い犬にすら嘗められている亡国の王女様なんて読者は求めてない。伯爵も後見人なんだから手を出しちゃいけないって、ジレンマってほどのものは感じなかったけど？結構さっさと手を出しちゃってる印象でした。