レビュー一覧

前半は辛い感じですが展開が気になり一気に読んでしまいました。ヒロインの強い気持ちが報われてよかった。

評価が高かったので購入しましたが、私には合いませんでした。前半、女王でありながら人の話に耳を貸さないヒロインにとにかくイライラ。あとがきで作者さんが「ホラー映画で真っ先にやられるタイプ」みたいなことを書かれてましたが、まさにそんな感じです。こんな女王を戴く国なら滅亡一直線だと思ったら、物語後半は後出しジャンケンのように出るわ出るわのご都合展開です。ヒーローもヒロインも、他人の命をやり取りしてまで愛を育みたい相手なのかという疑問が尽きませんでした。

もう一歩という感じでした。みんなもっと壊れていいんじゃないかと…シチュエーションをもう少し生かしてほしかったなと…

設定がすごくすごく好みでした。母国とヒーローへの想いから敵地で自身を女王と叫び続ける命知らずな主人公に、彼女を死なせないためにヒロインすら騙そうとするヒーロー、そして大国の血と色におぼれた女王。主要キャラ3人と少ないなりに(脇役とモブ大量)2国間の戦争という壮大な舞台を、短編でさくっとまとめています。なろうだと戦略とかお国事情とかはじまる物語を、恋愛部分のみ抜き取ったダイジェストみたいになってるので、後半の怒涛の駆け足っぷりにはご都合主義をかんじてしまいました。じっくり長編で書かれたら傑作になる国家戦記なんだろうなーと思います。キャラクター設定も舞台も素晴らしいので、尺の足りなさだけが本当に残念。関係性オタクなので主人公とヒーローだけで回される世界観が残念で仕方ありません。なら、なろう見ればいいだろって思われるけどそうじゃないんだ。このヒーローとヒロインで！見たい！！！！<ここがすき>ヒーローの容赦ない快楽責め、愚かだけど憎めない一途なヒロイン、緊張感漂う敵地で声をひそめあいお互いを思いやる夫婦のやりとり。<ここがダメ>敵が巨悪設定なのにショボい。ヒーローと敵国女王がたぶん頭脳明晰設定なのに、説明だけされてエピソードに乏しいので、あまりそう感じられない。戦争という壮大な舞台のはずなのに、こじんまりとした世界観になってしまっている。(これは尺の問題かも)ラスボスの最期があっさりしすぎ。ヒーローの父親とヒーローのやりとりも見てみたかったし、レオンの掘り下げ、マティルダの最期、ノーマン含む主人公陣営の仲間同士のやりとりも詳しく見たかったです。キャラと題材は本当にいいんだよなあ…尺の問題で削られたであろうエピソードの数々がただただ残念。あとソーニャだけどあんまりヒーローヒロイン夫婦はそこまで歪んでないし狂ってない。闇堕ち一歩手前ヒーローを、媚薬に意識を朦朧とさせながらもヒロインがきっちり救っていきます(あのシーンだいすき)。狂愛を期待してる人には「なんか違う…」となるかも。過程はどうであれ純愛ハッピーエンドが大好きな人に、おすすめです。

苛烈で濃密。マーシアの女王の嗜虐性にはほとほと呆れ。それでも逆境をはね除けた二人には拍手喝采。穏やかに国が治められていくことで、更に幸せを感じるのでしょうね。

残虐極まりない女王の下で人質を強いられてきたヒーローは、ヒロインを恨むこともなく、命を守ることに一生懸命。ヒロインの女王としての資質や姿勢、強さは魅力でもあり、ヒーローが愛する女性で良かったと思った。女王に屈した彼の心を動かしたヒロインの言葉はヒーローで無くても泣けた。

タイトルとあらすじから、めちゃくちゃ暗い話を想像して怖々購入してみましたが、確かに残酷なシーンはあるものの耐えられるぐらいの陰湿さで、ヒーローも病みきっておらず、常にヒロインの為だけを想っていたのが良かったです。終盤で闇に落ちそうになっていたヒーローが媚薬で朦朧としながらヒロインが告げた本当の気持ちに心を揺さぶられるシーンが感動的でした。たまに官能的なシーンを描くのがメインで他はそこにたどり着くための理由付け、といったTL作品もありますが、この作品は物語の延長上に愛を交わすシーンが存在する感じで、物語全体を楽しむことが出来ました。表紙のイラストには特に惹かれませんでしたが、最初と最後のイラストはとても良かったと思います。

意志の強いヒロイン、ずっと思われていたことを知って前を向き始めたヒーローがとても素敵でした。最後はとてもスカッとしました。

物事を成し遂げるために、ヒロインのあつき思いだけでなく、ヒーローの現実から先を見据えてのリスクマネジメントなどの賢さや準備すること、そしてタイミングが重要であることを学ぶことができます。ヒーローの心変わりが突然過ぎますが、とにかくヒーローが不憫でならないです。

作家さん買いです。期待して読み始めましたが、、、前半はエロシーンばかりで進まない展開と強情なヒロインにイライラしました。後半は納得の行く説明があり持ち直しハッピーエンドへ。好きな作家さんですので、高評価をつけたかったのですが、期待値が高過ぎた故の評価です。