レビュー一覧

うわ、久しぶりにどす黒いBL読んだ。めちゃくちゃ暴力や流血や虐待などあるので注意ですね。と言っても暗いだけではない。目に入れても痛くないほど可愛い、っていうこのタイトルは、彗の柊に対する思いというか欲で。鎖につないでおきたい彗に対し、まともな人間としての鎖につながれない関係を築きたい柊。凄惨な過去を持ちながら彗も柊も根っこまで腐りきったわけじゃないから未来があって、メリバと読んでも楽しいけど個人的には深読みせずにハピエンでもいいんじゃないかなと。それにしてもこの作品は脇のキャラたちがいい味出してますね。フランツとか何あれ。闇医者ヨシタカの描き下ろしは本編の雰囲気ぶち壊し笑。私は好きですけど。

なんだろう、最初ひどい暴力で始まって縋ってきた子を捨て猫のように拾うところからですが、最初はどんな展開になるんだろうって心配になりますが自分勝手な同級生の不穏な出現から少し失速をかんじてしまいました。まぁクズなのであの最後はスッキリしたんですがね。。。結局は同僚もヤバイ人ですが、でもちゃんとハピエンになったのでそこはよかったです。ただやはり後半が少し残念でした。

攻めの闇が深い...その深さから逃げようとするんだけど、愛しいさが勝って最後は二人なりのハピエンなのかなぁ。闇が好きな人にはおすすめです。攻めの幼少期かわいそうすぎる。

暴力、虐待の環境下で出会って、二人の間だけが許されたように穏やかにとろけると思いきや、当然そんなに都合よくなく。無口な攻めの愛は、たった一つのことを求めて、結果として偏執的になってしまう。そこが純粋ですごくかわいい。受けちゃんのこと、好きになっちゃったもんね、しょうがないよね。もちろん、舵を取れるのは受けしかいないけど、受けが舵に触れてくれた、ただそれだけで最高のハッピーエンドでした。

絵柄と内容に好き嫌いが極端に分かれる作品。物凄くエグい描写と切ない描写に耐えられる人は必読！このダブルパンチの後に救いがあるので私は好きです。

病み系ですが、なんかフワフワしてて、ゾッとする感じはなかったです。純粋すぎる病みの怖さは無く、またアングラの泥沼感も薄かったのは、バチバチ睫毛のせいでしょうか。

暴力的な表現が地雷な方は無理かも。ただ、私は全編を通して純粋過ぎて壊れている彗と、暴力で打ちのめされても彗に助けられた事で徐々に自立して彗に向き合おうとする柊の関係好きでした。柊の覚悟を見たことによって、彗も柊の気持ちを理解してくれたと解釈してます。ところで、本編の顔に傷のある殺し屋(？)が何故八塚を始末したのか、フランツとの関係とかはっきり分かる描写が無くてちょっとモヤモヤ。あと、柊が撮られた裏DVDのパッケージの相手なんか彗の継父のような気がするのは深読みし過ぎでしょうか？(髪型とか耳の軟骨部分にピアスがあったような？)

裏家業で働く彗が柊を助けたことで、それまで一人で生きてきた緊張がプツンと切れて、柊に傾く感じがすごくリアルで、それに応えようとする柊に、彗が一番欲しいものがあって良かったと思った。

肉体的には話せない君×売られてシニソー君なんだけど、心情から来る2人の関係性は売られてシニソー君×話せない君だなって感じました。受け子君は“ しりで抱く”男でした。

痛々しく闇悩み系の作品でした。シリアスな割にはあまり深くなく、不快感のみが残りました。