レビュー一覧

素晴らしいです！古典好きの割には、百人一首には全く興味ありませんでした。キレイな表紙に惹かれて読んだところ、平安の雰囲気そのままに、活き活きとした人物たちに驚きました。とにかく男性も女性も個性的で、私は特に在原業平と小野小町が好きになりました。世代関係もあり、人間関係が複雑ですが、短編でシンプルに描いてくれていて助かります。夢中で３巻読破し、「えー！もっと読みたい！」と思いました。余韻にひかれて、百人一首を２つほど覚えましたけど、もっと覚えたいな。私のイチオシ！

　同人誌の世界感ですね。残っている僅かな文献から勝手にキャラ設定して、話を膨らませて、「こんなだったに違いない！」の妄想の世界。しかも凄く納得行く妄想。教養高いオタクによる二次創作。あの「男女逆転・大奥」で有名なよしながふみも同人界出のオタクですが、慶応の法学部卒のエリートオタクでしたっけ。オタクは転び方で凄いことになるからなぁ……文化作りますよ。　日本の（主に歴史）漫画教科書って海外でめちゃめちゃ高い評価を得てると言いますが、この「うた恋。」もまさにそうでしょう。大和和紀の「あさきゆめみし」に続くかも。漫画部分だけでなく、間に挟まれる「定家メモ」も秀逸。紀貫之が結構毒舌とか、そういう人物像を付記してもらえると物凄く親近感が湧きます。　2巻は小野小町に焦点を当てていますが、これまた絶妙。今風に言えば、才能ある女が恋よりもキャリアを選んで、ちゃんと望んだように成功を手にするんだけど、年取ってからこれで良かったのかな、私の人生……と物思いにふける。その時の歌がかの有名な「花の色はうつりにけりないたづらに…」で、今風訳で、「私も年をとっちゃった……」みたいな。背景に人間味ある肉付けしているので心に響きます。　3巻は枕草子の作者、清少納言に焦点を当てていますが、彼女のキャラ設定がこれまた秀逸。藤原行成との微妙なやり取りとか、メールも携帯もなくても今風としても充分通じる男女の駆け引き……と言うよりも、恋模様が透けた状態の人間関係！　物凄く上手い！　とにかくいちいち、残された数少ない資料からこういう背景をよく妄想したなぁ、っていう見事な漫画化です。やっぱり漫画は日本を誇る文化ですね！

レビューを読み、サンプルも面白そうだったので試しに一巻を読んだところ非常に面白く、チケットを買い足して三巻まで一気に読んでしまいました！　絵柄はソフトで現代的、とても読みやすいです。出てくる人物たちも個性があり、色んなドラマを展開しています。私も百人一首や和歌にとりたてて興味があったわけではありません。ですが千年前に実在していた人物たちの、出自や男女といった自分ではどうしようもないものに縛られつつも、真摯に生きていく様子が和歌として残されていることに感動しました。話の合間に、当時の結婚などについてもとても分かりやすく説明しているページがあり、それもまた面白かったです。古代の人たちがどういうバックグランドで生きていたかを知ってこそ、歌の感動も強まるというか。当時の結婚はこういうものだったから、この人はこのときにこういう歌を詠んだのだなと理解すると、ただ教科書で和歌を覚えて訳を丸覚えするよりも、ずっと感動できます。とにかくお勧めでした。

一気に３巻読みました！百人一首を知っていても知らなくても楽しめると思います。不覚にもホロリと泣けてしまいました！！

素晴らしい。美麗な絵に確かな画力。登場する人物がまた魅力的。古の人々も、現代を生きる私達と、同じように恋をして悩んで生きていたのだなあと、しみじみ心温まる思いがした。作者の和歌や登場人物に対する愛情が故だろう。古典に興味がない方にもお勧め。チケット分の価値は間違いなくあります。

凄く良いです!!元々、百人一首好きなんですけど、やっぱり絵があると違います♪この短い文字の中にこれだけの物語があるなんて…。昔の人って凄い!!

■文句なしに面白いです。日本の古典世界が好きで少しでも興味がありましたら、読まれる事をお奨め致します。■和歌の人と人とのつながりに、こんな物語があったのだろうと焦点をあてて書かれた作品。作者の作品対しての俯瞰の位置と距離が、絶妙なバランスをもって完成されています。ディフォルメされていても現代にあった理解されやすい解釈で、事前の知識がなくても心情や背景が無理なくすんなりと入ります。実際こんな心のやり取りがあってほしいなと思わせる魅力的なお話たち。時代ものを架空の人物を足して描かれたフィクショとは一線を画す作品で、私は個人的に『日本人なら知っておきたい日本文学』とならべて置きたくなりました。■絵は線画少々太めではありますが、美麗。表紙絵に比べると中は少し淡泊気味かもしれません。間に挟まれてる解説や4コマも良い薬味が利いてる感じで、楽しめます。■個人的に2巻の小野小町のお話にくらっと致しました。■一部アニメを観て、原作が気になり一気読み致しました。布教に紙媒体もかってしまいそうな勢いです。

超訳とあるだけに、こういうコメディテイストで語られた百人一首はありませんでした。異論がないわけではありませんが、面白く読めたので、細かい事は言わないでいいかって思えました。一巻は文句なしに星5です。ただ、2巻3巻と続くと同じテイストの連続なので飽きて来ます。作者的な直球はもう分かりましたから、たまには変化球的なお話も混ぜて飽きさせないで欲しいです。そういう意味で星−1です。後、このページ数でこの値段は高すぎます

中学生のときにこの本に出会っていれば、おそらく古典が好きになっていただろうと、今の中高生がうらやましい。それぞれの歌には背景があるのは知っていたけど、知れば知るほど時を越えて引き継がれる歌のすごさが分かります。ただ、一つの歌につき、ページ数は限られているし、歌を中心に詠み人が描かれているので、漫画の中のカップルがどんなにアツイ歌を送りあっていても、現実にはああ、正妻と子どもはきちんと別にいたのね、とがっかりすることもあります。古典を好きになるきっかけには素晴らしい本だと思います。

レビューの評価が良かったことと、１巻が割引キャンペーン中だったので借りました。すっごく面白かったです！絵は現代的で綺麗だし、内容も読みやすい〜！百人一首をこんなにもわかりやすく面白く描いてくれる作品があったとは！あと、この作品今月（2012年7月）からTVアニメにもなってるんですね。ネットで５話まで見て、動くのもいいなあ〜って。人気があるのわかりました！おすすめです♪