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レビュー一覧

小説・実用書『アメリカの大問題―百年に一度の転換点に立つ大国』

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総合評価
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3.0
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5点 5 0
4点 4 0
3点 3 1
2点 2 0
1点 1 0

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2021-11-14
評価点
3
踊る工芸家さん
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
首肯できない記述が多い。「上位10%の富裕層の平均所得は下位10%の11倍だったのが19倍にまで広がった」と紹介し、「格差の拡大は国民の消費意欲の減退、労働生産性・スキルの低下を生み、経済にも治安も生活の質にもマイナス」云々と主張しているが、実際に経済や治安に関わるのは相対的貧困ではなく絶対的貧困である。たとえ最下層の暮らしが向上していても富裕層がそれ以上に資産を増やせば相対的格差は広がるので、著者のいう「治安悪化」等には必ずしも繋がらない。しかも当該期間の犯罪発生率の推移等には本著では一切触れられておらず説得力がない。このような論理展開をしていては著者の統計リテラシーを疑われても仕方がない。またアメリカの3大問題として「格差」「移民」「エネルギー」等を挙げているが、その全てに共通する根本原因である「低水準教育」には触れていない。この本の主張することは結局、本質論ではなく現象論なのだろう。物事の本質を理解したくない人にはお勧め。