レビュー一覧

しっとりと美しく優しいお話でした。特に事件が起きるわけでもない。でも、人の心が丁寧に描かれている。濡れ場も奥ゆかしくほんの少しだけというのが、作品の世界観にぴったりでした。だいぶ前に描かれたお話だそうですが、今のように売れ筋ばかりが重要視され、どんなタイプのお話でも濡れ場ガッツリじゃないといけないという風潮が生まれる前だったのでしょうか。それがかえって文芸に生きる二人らしくて素敵でした。これからはまた、こういう作品を増えてくれると嬉しいです。

絵柄がため息が出るような美しさで、見惚れます。。そして何と行っても明治、大正‥この時代背景が私的にドストライクでございます！カンカン帽に着物男子‥良きですね。。作品的には文学的な情緒さが漂っていてエレガントで凄く好みです！

作者さん買いです！ほんとに絵も雰囲気も小説のように素敵でした。世界観がメイン？なので、年の差の設定があまり生かされてなかったり、好きになった過程も雰囲気かな？と思いますが、読み終わった後浄化される感じがいいです。

いつもながらの静謐なストーリー。主人公二人のもだもだが長かったですが、この独特の世界観を存分に堪能しました。ただ背景、特に植物が非常に丁寧に描かれているのに比べてやはり人物の表情と動きが固いですね…いつものことなんですが。ただ匂い立つような受けの色気はすごいです。堪らないです。

字が小さいので電子だと読みにくいです。すごく細かいところもきれいに描かれていました。

いつも、この作者さんの言葉や、言い回しが文学的だなと思いながら読みます。文章も絵も綺麗です。作者買いです。

漫画というより絵画的な絵がとてもきれいです(ちゃんと漫画だけど)。過去にちょっとトラウマがある作家と、文才のある住み込みの学生書生の話。過去の話を深堀したい！って思えたけど、この作品はこれくらいの方が合ってるかな、とも思いました。

待ちに待った秋センセイのお話し。全編　美しい絵本のようでした。

作者買いです。心とその描写の美しさを感じます。洗われる作品を描かれる作家さんだと思います。オススメします。

若い小説家の久世と、下宿を同じくする学生の葛木との想いが交わるまでを描いた美しい作品。2人が互いに口に出せずに飲み込んだ言葉が、幻想的な風景や鳥、花を背景に現れ、すれ違う想いとやがて寄り添う気持ちがていねいに語られます。過去を引きずる久世には眩しく感じる葛木の笑顔。その笑顔の訳を知って涙を流す久世。容易にはくっつかない2人だからこそ、いざ気持ちを確かめ合った後、さりげなく絡める指先の色っぽさに痺れます。