レビュー一覧

発達障害の疑いがある大人として、とても読み応えがあります。様々な生きづらい思いをしている人々の物語に自分を重ねて一気読みしてしまいました。発達障害で悩んでいる方に、是非お勧めしたい作品です。

昔は発達障害についてまだあまり知られていなかったなと思います。看護師をしていますが、精神科分野は関わりが難しいなと感じることが多々あり、とても学びになります！

発達障害って本当は検査しないとわからないのに、テストと普段の悩みだけで決めている発達障害の小児科が多いと思います。何で脳の問題なのに見ないんだろうとおもいました。これじゃ見た目で判断するなっていうのは本当であり、医療従事者じゃなくてもそう思うよねっていう話です。自分の生活の中にもそう判断された人がいるから参考にはなるけど、いつもそういう疑問があったりする。また主人公のような人が発達障害だとしたら大半の物語の主人公は発達障害であるということです。

今のところ、ほとんどの話が「スタートラインに立った」ところで終わっている気がします。でもその先はどうなるんだろう。全員が幸せな方向に向かって欲しい。でもきっとそうじゃない。この先をいつか描いてほしいです。

日本のメディカルスクールの仕組みは知りませんが、あんなに誤ってばかりで遠野先生よく国家試験通りましたねぇ。prescription の dosage form 間違えるとか本当に致命的。これからどうやって医師のライセンスを維持していくのでしょう。患者を診ることだけが medical doctor のお仕事ではないですよ。

発達障害についてとても身近に感じられる良質な漫画。主人公に対して抱いていた苛立ちも、見渡せば自分自身を含めてあるあるだったりして衝撃を受けました。子どもが発達障害と診断されて治らない病気なのだと落ち込む母親、逆に全ては病気の子どものせいだと思い込んで我が身をかえりみない母親など様々な人間模様が描かれます。個人的にショックだったのはヒロインのカミングアウトに対する友人達の反応。「それくらい誰だってあるよ」という言葉のなんと罪深いことか。考えさせられる漫画です。

漫画だから、いい話！とか面白い！とか簡単に言えるけど、これをきっかけにほんとは色々学ばなきゃいけないよなーと考えさせられる。

子供の発達障害だけでなく、大人になってからわかる発達障害についても触れている。一人ひとりが自分の障害を受容し社会に溶け込めるように描く姿がなんとも言えない気持ちになる。

色々、考えさせられました。子供は親を選べない。その親も苦しんでる。生きることは難しいなと思いました。何も知らないくせに、批判ばかりするような人間には、なってはいけませんね。

すごくリアルに凸凹を持つ子供の悩み、親の悩み、支える周囲の悩みが描かれているのがいいです。うちの近所に佐山クリニックあればいいのに！