『仔猫な花嫁は我慢しない 公爵閣下の溺愛教育』

主人公がとっても魅力的で素敵な作品でした。

作者さん買いです。以前読んだものがとても面白くて購入しました。不遇の少女時代を送った王女はヒーローに保護され聡明で美しく育ちます。自分を保護したせいでヒーローは愛する人と別れさせられたと吹き込まれても、それならば自分が幸せにしてあげると前を向く強い少女です。暗殺されそうになったり、元婚約者を慰めるヒーローをみて、愛する人のもとに送り返してあげようと離婚を考えたりととても展開が面白くて一気に読んでしまいました。最後まで行動的で、とても聡明なヒロインに釘づけでした。

ヒロイン健気で可愛い。でも健気だけじゃなく自分をしっかり持ってて行動力もある。家出癖が…なんて言われちゃってるけど、それもヒーローが原因だしなぁ笑

作者買い。ヒロインが12歳、ヒーローが22歳と言うスタート時点で「黄金と鍍金」みたいだと思いながら読み進め、でも物語の終着点が見えず、ヒロインが不憫で泣きながら読破。実父である王の思惑に振り回され、義母の王妃に貶められ、これでもかとヒロインを苦しめ、ヒーローと王との密約にも憤りを感じた。そんな中で、どんな相手へも誇り高く正面から対峙するヒロインはカッコ良くて魅力的。また王に逆らい、揺るぎない想いを貫いたヒーローは最後までステキだった。

とても面白かったので、この本から作者さん買いしていくつも読みました！健気に強かに生きていく女の子が主人公で、内容も濃くて1冊でも満足できる作品ばかりです。ただ、こちらのヒーローはずっと父性愛が強く、最後のあたりでようやくヒロインに恋愛感情を持ったように思います。もう少し早い段階でも良かったなーと。二人の恋愛感情のやり取りがもっと見たかったな。

お話は面白かったのですが、ヒロイン若すぎませんか？読んでて気分悪くなりました。ヒーローが親目線でヒロインを大事にしてて、まともで救いがありました。

不遇な王女様の幼少時代の生活が随分酷いものでびっくり…ヒーローに会って周囲から大切に育てられていく過程はとても温かい気持ちになりました。ただ、ヒーローとの関係は切ないばかりで、ヒロインの健気さが涙ぐましい！！最後はハッピーエンドで良かったです。

よかったのか？悪かったのか？父親も、娘がそこまでいじめられているとわかっていながら、捨てなくてもいいのにね。後妻（正式には正妻だけど）には頭が上がらないのかな？世の中の父親ってそんなもんだろうね。

ヒロインの置かれた立場が、可哀想で…。それに立ち向かう強さに引き込まれました。悪役は分かりやすく悪いんだけど、最後には人として立ち直って読後感もスッキリです。ヒロインの真っ直ぐな気性に登場人物がそれぞれに成長していく物語だと思います。少し高いけれど損はないかな。ホロリとさせられる作品でした。

ヒロインの子ども時代、そして領地に送られてからの生活があまりにも過酷でした。それにヒーローとの関係も最後の最後まで切なかった……。ハッピーエンドになって本当によかったです。ヒーローはこの後もヒロインに振り回されつつ、溺愛してくれるんだろうなと思わせてくれ、幸せな気持ちになりました。一つだけ残念なのは、ヒーローの領地の使用人たちのこと。彼らが心を入れ替えてヒロインに尽くす姿も見たかったなあと思いました。