レビュー一覧

二度目の再会の時に、まだ他の誰とも恋愛をしてない時点で、ヒロインの負けで、そんな状態で、ヒーローに口説かれたら、陥落するに決まってる。生涯にただひとつの本気の恋を、手放すには、もう結婚してるか、他の男性との間に子供がいて、その結婚生活を手放すことが出来ないところまで進んでないと、ヒーローの口説きに抵抗しようとするだけ無駄なこと。それだけ、生涯にただ一人本気で愛した男というのは、女性の心の中に根付くもので、似たような背格好、その人の薫りを嗅いだだけで、女になってしまうのが、生涯にただひとつの恋というもので。若い二人には、自分たちが、これから生きる世界がわかってなかったし、愛さえあれば、生きていけると思うほど初で世間知らずだった。ヒーローの両親は悪役みたいになってるけど、二人には、必要な回り道だったと、大人になった読み手としては、思う。そのまま、突き進んでも、別れよりも辛い壁にきっとヒロインはぶつかり、まだ力もないヒーローはそんなヒロインを支えきれずに、きっと最悪な別れをしたと思う。ヒーロー両親が悪者になってくれたことで、ヒーローは、ヒロインを守るには力が必要だとわかり、努力したし、ヒロインも自分がいかに世間知らずで、ヒーローの世界で生きるには何が足りないのか痛感して、努力した結果が、二度目の結婚報告がうまくいったことにつながる。当人同士にとっては、辛い六年だったんだろうけど、その後の人生を最後まで共に生きるには必要だった努力だと大人にはわかるので、いい決着。それに、お互いの感情的な縺れで別れたわけでもないので、再会もその後の復縁もスムーズに進んだだろうし。これが、六年の回り道をせずに、ヒーローの世界で潰れてしまい、感情的な縺れで別れてたら、復縁は出来なかったと思う。お互いに気持ちだけは純粋なままに綺麗な状態で別れたからこそ、より強い絆の新しい復縁ができたんでしょう。

真珠は特別なジュエリーだと思っています。小さな核からもたらされる痛みに耐えて、自分の身を守ろうと堪えて、そうして出来上がっていく。恋もそうだと思って。ただ甘やかされるだけでなく、自分の足で立って歩けるよう踏ん張った主人公に励まされた気分です。

お互い大好きなのに別れて、その間に色々勉強して大人になって自信がついてからのヒーローヒロインのお話でした。現実にありそーなお話で好感が持てます。もう少し盛り上がりがあってもいいかなぁ〜

上流階級のお付き合いも大変な努力と機転が利くことが必要なのですね。ヒーローのリベンジ時の機転も面白かったです。あと、麻衣ちゃんの子供達にも会ってみたかったです。