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一穂さんらしい情緒あふれるしっとりした作品でした。『ひつじの鍵』の13年後というスピンオフですが、そちらを読んでいなくても全く問題ないです。ただ羊に失恋した高校生の和楽がこんな風に育って大人になったんだ、羊は全然変わってないなあ(一色さんはどんなオジサマになってることでしょう?)、和楽も大切な人を見つけることが出来て良かったねと親戚のおばさんのような目線でしみじみするので、未読の方には『ひつじ』も強くお勧めします。イラストはひつじと同じく山田2丁目さん。私の中では『まおうさま』や『食べてもおいしくありません』などでコミカル色の強い作家さんのイメージが強いのですが、表紙を含め雰囲気があって良かったです。一穂さんの作品は多種多様な職業が登場しては、その度に「しっかりリサーチされているなあ」と感心させられるのですが、今回もギャラリストという和楽の仕事、いかに無名の画家が世に出されていくかがしっかりと描かれていて、お仕事BLとしても読み応えがありました。群の作品は勿論のこと、色々な画家の作品たちの描写も素晴らしい。私はアート関係の仕事をしているのですが、絵を「言葉のみ」で他者に伝える事は本当に難しい。1枚の絵を見て何がどのように描かれているかを説明することは簡単でも、そこから受ける印象や感覚は人それぞれですもの。『アンティミテ』を含め誰もが知っている様な超有名作品でない絵画の数々が登場していますので、出来ればそれぞれの絵を検索して読み返して頂きたいものです。
「ひつじの鍵」のスピンオフですが、本編より断然こちらの方が面白かったです。というか、こちらの作品の方が作者様の小説家としての技量が円熟しているように思います。もうほんとうね、とある感情を表すための言葉の選び方が、いつもながら感心してしまいます。こういう風に人の気持ちって表現できるんだな、って。はあ、作者様大好き…。
紙でも購入しました。読めば読むほどすきになるお話。行間からにじみでる優しさ、ドラマチックな展開。ひつじの鍵のスピンオフですが、読んでなくても楽しめると思います。むしろひつじ未読のひとの感想が知りたい(笑)ひつじ〜では追いかける立場でどちらかというとオカン攻めみたいな和楽でしたが、こちらではするする侵略されてビビりまくりなヘタレ?受け。初読のときは和楽ってこんな子だったっけと思ったけど、読みこむと違和感はなくなりました。群の絵にひとめ惚れしてから静かにトチ狂っていく和楽が愛しい。。それになんたって群がよかったな〜。包容力がありつつ、少年のようで。。和楽に才能を見いだされてからのサクセスストーリーにもわくわくしました。それに表紙のこのしあわせそうな表情ときたら。たまらんっす。前作の羊もホワンとしつつインフルエンサーみたいに登場しましたが、一色さんは出てきませんでした涙。羊パパは相変わらずかわいかったです。一穂作品のクリエイティブな彼氏は毎回わたしのど真ん中にささってくるので、そのくくりでの再読で忙しい。群と和楽が青について語るシーンがあって「藍より甘く」の遙を思い出しました。まぁ余談ですけども。作者さまいわく、「当社比でポップ」な本作。わたしてきな感想をひとことで言うならやっぱり「ドラマチック」かな。おすすめ!
作家買いで、かなり前に紙でひつじの鍵を読んでるんだけど、全く覚えてなかった。一穂さんとても好きなんですが某局アナシリーズを途中で挫折してからちょっと合わなくなってきたかも。グイグイ読ませる文章と展開は相変わらず凄いと思うし最後で一波乱起こして一筋縄ではいかないのも流石。ただ私は何度も読み返す事はないかなと思った。
そりゃ、惚れちゃうよな〜、惚れてまうよな〜。というぐらい魅力的な二人のお話でした。羊のスピンオフですが、独立してるので全然話は分かります!
ドライな画商ともふもふ犬画家の甘くて苦くて酸っぱくてエロいお話です。良すぎて、読み終わるのが、怖かったです。一穂先生が並べた、ただの文字が、勝手に色とか温度とか感情をするする再現させて、なめらかに体の中を通過して、あっという間でした。作品毎に違う世界に没入させてくれて、ほんとに最高です。
ひつじの鍵の続編。前作の受けの友人の和楽君が受けです。今作の攻めは和楽君が惚れ込む才能溢れる若き画家。君に羊で群君です。彼の描く絵が観たくなります。前作はちょいコメディ感がありましたが今回はちょいとしっとり系。しかし相方捜索の旅はこちらの方がワールドクラスでした。前作では報われなかった和楽君が幸せになって良かったです。
「ひつじの鍵」のスピンオフと聞いていたので??と思っていたら、お友達の和楽くんでしたか!「ひつじ」よりかなりの時差で始まってますが、その分「ひつじ」を知らなくても困らないようにはなっています。でももちろん読んでおいた方がいいですが!何も悩むことがないような環境で育っていたように見えて実は結構鬱屈したものがあった和楽くんの「神」はこんな人だったのね・・・としみじみしました。あまりネタバレしたくないので皆さん読んで下さい。
前作ひつじの鍵で失恋してしまった和楽くんの大人になってからのお話。和楽くん好きだったので幸せになれて本当に良かったー!!
続きが読みたいと久し振りに思いました。心理描写が秀逸で、紡ぐ言葉にどきどきしました。画商と画家のお話しがこんなにビビッドに垣間見られることにわくわくしている自分にビックリ。独白が多い和楽。そこへ一石を投じる群。お互いが寂しがり屋なのに、見出だし画かれた作品に値段をつけて売るのが生業で天性の仕事だと思う画商と、描くことで自分の存在を確かめる絵描きの螺旋状の行き違いがテンポよく語られていく。「群の絵が見たい」と思ってしまう作者の筆力に感服です。武者修行で一回り大きくタフになって、どんな大作を描くのか、お互いが必要として歩む和楽と群の姿を読みたい!
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一穂さんらしい情緒あふれるしっとりした作品でした。『ひつじの鍵』の13年後というスピンオフですが、そちらを読んでいなくても全く問題ないです。ただ羊に失恋した高校生の和楽がこんな風に育って大人になったんだ、羊は全然変わってないなあ(一色さんはどんなオジサマになってることでしょう?)、和楽も大切な人を見つけることが出来て良かったねと親戚のおばさんのような目線でしみじみするので、未読の方には『ひつじ』も強くお勧めします。イラストはひつじと同じく山田2丁目さん。私の中では『まおうさま』や『食べてもおいしくありません』などでコミカル色の強い作家さんのイメージが強いのですが、表紙を含め雰囲気があって良かったです。一穂さんの作品は多種多様な職業が登場しては、その度に「しっかりリサーチされているなあ」と感心させられるのですが、今回もギャラリストという和楽の仕事、いかに無名の画家が世に出されていくかがしっかりと描かれていて、お仕事BLとしても読み応えがありました。群の作品は勿論のこと、色々な画家の作品たちの描写も素晴らしい。私はアート関係の仕事をしているのですが、絵を「言葉のみ」で他者に伝える事は本当に難しい。1枚の絵を見て何がどのように描かれているかを説明することは簡単でも、そこから受ける印象や感覚は人それぞれですもの。『アンティミテ』を含め誰もが知っている様な超有名作品でない絵画の数々が登場していますので、出来ればそれぞれの絵を検索して読み返して頂きたいものです。