レビュー一覧

ややこしい遺産相続のおかげで、ヒーローとヒロインはこんがらがります。ダークヒーローがおとなしめだったので話が膨らみませんでした。

薄幸のヒロインというと、男性に寄りかかってしったり、悲嘆に暮れるばかりのヒロインも多いですが、中村先生なら《芯のある》ヒロインに違いないと思い購入しました。予想外の義父の遺産には株式も有り、金銭だけでなく会社経営も絡み、タブロイド誌を賑わせる遊び人ヒーローとの恋愛、亡母と義父の若かりし頃の悲恋と色々と絡み合うストーリー展開も上手だったと思います。母親と同じ名前をつけられたヒロインが、母の願い通りに愛する人と結ばれてのハッピーエンドに加えて、気弱だったヒーロー従弟が駆け落ちしたエンディングも良かったです。遊び人ヒーローが何故ヒロインに惹かれたのか分からない！とのレビュー有りますが、ヒーローが好きな彫刻家が実は伯父であるヒロイン義父だったので、義父を敬愛していたヒロインと通じるものがあったのかと想いました。

初デートにレッドカーペットイベントみたいな服装(白のスーツ+フリフリがついたシャツ)で現れるヒーローがおもしろかった。上流階級はそれが普通なのかな？原作を読んでいないので詳しい説明は分かりませんが、最初の部分で弁護士はあんなに自信満々に「あなたに遺産を残しました」て言ってるのに、それが同姓同名のヒロイン母を指定したものだったっていうのはちょっと不自然な気がしました。しかもジェフがヒロイン母と結婚する頃ヒロイン母は余命数ヵ月と言われていたからジェフが先に亡くなる可能性は極めて低かったはず=遺言の意味ない。ジェフはヒロイン母への愛から、その娘であるヒロインを受取人として遺言書を作成したのでは？と思いました。ヒロインが遺産を放棄した方が親戚的に上手くまとまるからヒーローが丸め込んでない？HQマンガとしてはおもしろかったです。悪役になりきれないドナルドのキャラがよかった。

登場人物が絶妙に絡みあってて面白かったです。ヒロインの誠実さ強さが美しかった。

ん〜と、ヒーロー母(長女)、チャールス(長男)、ジェフリー(次男)っていうきょうだい順かな？ ３人とも、ヒロインの母親が好きだったんだね♪ 途中でヒーローの元カノ出てきてあちゃ、って思ったけど何とか凌ぐヒーロー(^o^;) ヒロインに出逢ってからそゆ人はいなかったし、誠実っちゃー誠実かな？ お隣のビルの報告書のヒーローに対するメモ書きに笑いました(///ω///)♪

純真無垢なヒロインを誤解し、傷つけるヒーロー一族が何とも残念な思考の人達でした。ヒーロー母が素敵な人で良かったです。ヒーロー情けなさ過ぎ！

中村先生の作品でも最も好きな作品です。中々良くできた内容ですが、奇跡の様な内容ではありますが、メイドの恋物語が初めにあるというのがベースにあったんだなと。こういうのは現実によくある話しですが、昔の恋愛に失敗した親が子に託す、何とも切ない話しでした。原作が良いなと思ったらキャロルモーティマーで83年の作品なんですね。さすがマーティーマー泣かせてくれます。ヒーローも全く傲慢さが無く、遊び終えて落ち着きたいなーと思ってたらヒロインが現れたってのもタイミングが良かったのかなぁと、最後まで読むとヒーローの真剣さが最初から最後まで続くので最高です。ヒーロー母もめちゃ良い人。この人が居なかったら2人は誤解したまんま月日が流れ、親子で同じ繰り返ししてた気がしますね。22歳で結婚は今だと早いけど80年代初期ならガチの適齢期だなと時代背景的にも納得。スマホが出てくるから違和感なかったです。

中村先生の美しいタッチの画に惹かれて購読しました。物語としては、面白いのですが、ヒーローとヒロインの出会い、誤解、仲違い、和解というパターンで少々単調な麺があったかもしれません。最後に二人が和解したこともそうですが、ヒロインの母の切ない恋物語、もう一度、別のキャロラインの人生を生きてほしいと願って娘に自分の名前をつけたことがなんだか悲しく思われました。

巨額が動く遺言なのに、弁護士にも相続人の身元確認がまともにできていないというのはちょっとあり得ない気がします。あおりを受けたヒーローとヒロイン二人とも、誤解と間の悪さに振り回されて気の毒でした。ヒーロー母が良い人で素敵。

思わず出会いに一目惚れ、人生の伴侶を見つかるとはとてもロマンチックです。