レビュー一覧

エロコメの帝王・岡本倫らしさが全開の作品。謎の組織によって超常能力を持った「魔女」にされた女性たち。その裏には人類そのものの存在を賭けた計画や陰謀が渦巻き、主人公・村上は幼い頃の友人「クロネコ」との再会を契機に「魔女」との戦いや共闘の中へ飛び込むこととなる。・・・という感じの設定ではあるのだが、内容は基本コメディであり、ハーレムである。キャラクターは可愛いし、エロ要素もほどほど。だが、場面転換が激しく、ほのぼの日常生活をしているかと思えば次のページではもう命の危機になっていたりする。そのギャップがいい。恐らく前半の藤崎真子編で終了にしようとしたのではないかと思うが、後半も悪くない。バトルモノの矛盾、ハーレムモノの悩みは全てこの世を捨ててしまうことで解決する。「エヴァ」で、補完計画を受け入れるとこんな感じのラストになるのではないか。作画もソレっぽいし。本作の魅力はちぐはぐなヒロインたち。ネコは容姿・能力は十分だが存在感が薄く、佳奈は一番イイトコロで活躍しているがどうしても髪型で緊張感が出ない。心情的に最もヒロイン格であるカズミは関西弁とボディでコメディーになってしまい、初菜はエロ役専門。小鳥はただ騒々しいだけ。最初からクロネコ本命なのはわかっているが、肝心のクロネコが頼りない存在なので、自然とサブヒロインの活躍が目立つ。しかし、これはこれでいいだろう。ハーレムモノでは「お気に入り」を探すことも読者の楽しみであるから。私は初菜派であるが。いろいろと説明不足な点もあるが、岡本倫だからすべて許せる。そんな漫画だ。また次作も楽しませてほしい。

主人公も危険な目にあわされますが、いろんなカワイイ女の子が登場して、ハーレム状態で逆に良いんじゃないかなぁと感じました。特に初菜と不良少年との場面が好きです。