レビュー一覧

作品によって人それぞれ感じる所が違うのはわかるんですけど…私はこの作品から深い物は正直感じずレンタル止まりでした。

自分が思春期だったら楽しめたかも？作者さんの伝えたい事に共感できる感性がない私にはつまらなかった。途中から読みたくなくなる程だったので残念だった。

作者の作風、言い回し、独自の空気感が合う人には、深く感じる作品。安っぽい簡単な言葉を使わずに大切なことをゆっくり語る作者様なので、最後の一言に重みがあるし胸に刺ささります。今作も２人の距離感がいじらしくも最後には納得するし、幸せの在り方は、型にはまらず十人十色だからこそ読み手の自負自身もどこか共感できるのかと思ったり。若者や万人受けより、歳を重ねた玄人が好みそうな作風な気がします。今作が合うなら他の作品も全力でおススメします。

何度も読み返してしまう作品と、一回でいいという作品があると思っています。(貴賤はありません。)この作品は前者です。単に難解、というのではなく、ただただリアルなので、読み手にいろいろな読ませ方がができているのではと思います。登場人物が、生きている。分かりやすく都合のいいキャラクターでもストーリーでもないです。ハリボテではないからこそ、自分により深く重ねて作品を見られるのではないでしょうか。読む時期や読む状況によって捉え方や揺さぶられ方が変わる、そんな作品を見つけることができて幸運でした。海辺を歩くシーンは秀逸です。大好きです。ミカがこれからどうなっていくのか、とても気になります。読後はヘロン、聞きたくなります。

淡々と話が進む中、登場人物達の心情を丁寧に描いた作品だなと思いました。一見ちょっとラフに見える絵も、本当はとても丁寧に描かれているし、話の雰囲気に合っていて良かったです。これはBLなのか？という意見があるのも分かるけれど、これが異性間だったらきっとすぐにくっついてしまって特に新鮮味のない話になってると思います。同性だからこそ付かず離れずになってしまい、その中で生まれる物語があり、そこが読み手を惹きつけるんだろうなぁ。そう考えると、これってすごくBLだよなぁと何だかとても感心してしまいました。作者さんの他の作品も読んでみたいです。

この作品は評価分かれるかもしれません。キス止まりだし、そこを求めている方はダメかも。でも、ストーリーや気持ちの揺らぎに重点を置く方はきっと気に入ると思います。「関係性」について足を止めてしまった主人公は、二人の指向性の違いに悩む、ここがポイントですね。

『エロなし、恋愛のイチャラブなし、明るくない、受けとか攻めとか関係なくても問題無い！OK！！』または、ちょっと恋愛観とか人生観を拗らせちゃってるような方(笑)に、おすすめしたい作品です。逆に、恋愛のドキドキやキラキラに浸りたい！胸キュンしたい！という方には絶対オススメできない……。極端な例えですが、そんな作品です。キスはしてるけどそこに恋愛感情は無くて、お互いにもたれかかって生きている、共依存？のような二人が、恋愛寄りの「すき」に気がつくまでのお話です。しっとりとして落ち着いた独特の雰囲気があり、過去の話や心理描写が丁寧にされていて、惹き込まれました。けっこうやり取りは淡々としていますが、二人の間にある空気の居心地の良さのようなものが伝わってきて、いいなぁと思いました。平らだった二人の関係に波が起きた時の、心の揺れている描写はすごくハラハラしたし、何だか泣きそうになりました。読んで本当に良かった。アップグレードしました。おすすめです。

こういう作品めっちゃ好きです。雰囲気重視な作品なので、色々と細かいところが気になる方には向きませんし、あまりBLっぽくない(はっきり描写されるのはキス止まり)なので、がっつりしたのが読みたい！って方には向いてないかもしれません。草次が自分の本当の気持ちに気付くシーンはかなりぐっときました。合う合わないはかなりあると思いますが、私はとてもハマりました。『ラブラド・レッセンス』ももちろん好きですが、私は『さよなら、ヘロン』の方がもっと好きです。

過去編とか未来編とか1話1話が意味を持って点と点が繋がっていくような運び方がよかった。繊細な心情もわかりやすく表現できていて、よかった！

評価が分かれていて迷いましたが、サンプルが好みだったので購入。サンプル通り、淡々と進んでいく雰囲気のあるお話。モノローグは多め。第一印象どおりの好きな雰囲気の漫画でしたが、面白いかというと「それはどうだろう？」と。私は48時間で十分でした。