レビュー一覧

どエロくないとBL読む意味がないと思い、レビューでもエロいが一番になってないと買わない私が読んで、全くエロがないのに買ってよかったと思ったぐらい、よかった。買って損なしですよ。

寄り添えるひとを渇望する十識と、過去に大切な人を失ったトラウマを持つ唯。監禁生活の中で二人が次第に寄り添うようになるお話です。当然エロはないしキスもなかったような。前々作、前作と現実味のあるストーリーで、この作者さんはそういうののほうが断然いいなと見直した(失礼！)のですが、これはまたちょっと空想の世界へ逆戻り。言いたいことはわかるんだけど、せっかくの心理描写が宙に浮いててもったいないなぁ。私の好みの問題かもしれませんが。

「寄り添う」って、ある意味譲歩なのか。そうか、なるほどって妙に納得してしまった。ymzさんの作品はいつも心に響くセリフがたくさん出てくる。今回もセンスの良さが際立つ不思議な世界観のある作品だった。

著者の作品が好きで、このお話も一冊にまとまったら購入しようと待ってました。初めて読む方にはまず、エロは全くないBLだと言っておきます。十識は監禁が趣味というヤバい奴ですが、実は唯の方が心が病んでいて、十識によって救われたと思いました。唯の過去の方が強すぎて、十識の過去が薄く感じられてしまったのが私にとっては−1です。とは言え、良い作品です。

一冊にまとまるのを心待ちにしてました！やること(キスすら)やっていないので、そういう意味ではボーイズラブっぽくないなーとは思いましたが、ちゃんと恋人として付き合ってはいるようなので安心しました(笑)サンプルから想像していたキャラクターのイメージは、唯……飄々としている天然気味の若者、十識……余裕があるナゾの大人、というかんじでしたが、読んでみると唯はとても優しくて包容力？があり、逆に十識はちょっと癇癪持ちの子供っぽいのかなぁ、と感じました。唯の過去の話はとても切なかったし、それが現在の(十識との)ストーリーに自然に繋がっていくところが素晴らしいなぁと思いました。薄暗い鬱々とした話を想像していましたが、そんな事はなく、最後までとても優しいお話でした。

　内容紹介には不思議な魅力を持つ十識とありますが、不思議な魅力は唯のほう！異常な監禁もあっさり受け入れ、知り合って間もない人間と命に関わることにさらりと付き合ってもいいという。低温なんだけど、あまりの心の広さは危うさと、愛しさを感じさせます。この作家さんは、言葉の意味を読み手に考えさせるという意味において、ずばぬけているので、さらっとした絵の印象とは逆に、なんどもするめみたいに反芻してしまいます。

1話だけ読んでから紙の単行本を買いました。この作者さんの描かれるまんがはどこか仄暗いのにやさしい。BLともブロマンスとも違うような不思議なふたりの、名付け難い関係が素敵です。エロがないので正確にはわかりませんが、どちらかといえば唯(黒髪のほう)が受けなのかな、という印象を持ちました。さよなら、ヘロンが好きな方には特におすすめします。

あ〜〜、またまたやられた！なぁんでこの作者様の作品は、こんなにじんわりと胸に染みるんだろうな。いきなり訳もなく監禁されるところから始まったこの話、監禁するほうもされるほうも、なんだか少しおかしな感じで、いつもとは毛色が違う感じにイヤ〜な予感がしたんだけれど、やっぱりそれは杞憂に終わりました。読み進むにつれて二人それぞれの過去が薄ぼんやり明かされていって、二人がお互いの欠けたところを補い合える唯一無二の存在だったのだということが分かっていって…なんだろうな、私は何故だか目頭が熱くなっちゃいました。ただ、ボーイズとしてのラブが少ない…というかほとんど無いというのは不満ではありますが(…同意見多数だよね！？)、私は最後のほうの漫画で主人公が眠る布団にはちゃんともう一個の枕が置いてあるのを見て、そういうところからラブを妄想して足りない分を補完させてもらいました。作者様の次回作も首を長くしてお待ちしています！！

読み返すごとに受ける印象が変わるような気がする作品でした。十識は寄り添ってくれる誰かを、唯は寄り添える誰かを求めていたということでしょうか。まだまだ発展途上なところでのエンディングですが、最後の4コマがすべてを語っているように思います。

すごく綺麗な話。1話を試し読みで読んで絶対面白いと思って購入しました。どの登場人物もかっこいいなと思いました。とにかく買って！笑笑笑エロは一切ないです