レビュー一覧

ここまでダメダメでモラトリアムなヒーローはちょっと珍しいんじゃないかな。人柄は悪くないし、傲慢でもなく優しいのだけれど、自分の人生から逃げ回っている、大人になり切れない青年です。そしてこのオープニングもスゴい。しっかり者のヒロインは、すっかりほだされてしまいましたねぇ。何処までがお祖父ちゃんの思惑だったのか、少々勘繰ってしまいました。まさか最初からって事はないと思うけど…。親が社会で言う所の「人格者」の家で、子供との齟齬が生じる背景には大変リアリティがありました。高山さんの、温かみのあるユーモアに溢れた筆致で描かれているのが救いです。描きようによっては、最後のヒロインの態度も含めて、かなりえげつなくも出来る題材だと思うので。ロマンスとしては変わり種でした。

愛に溢れた、いい話でした。家族愛を感じるシーンは、涙ポロポロでした。

うーん、お子ちゃまなヒーローのどこにヒロインは惹かれたのか。もう少し、ヒーローに魅力があってもよかったのでは。いや、そんなヒーローをヒロインが素敵な男性にしたのかな。おじいちゃんも、愛のキューピッド役、頑張ってました。ラストでは、バラバラだったヒーローの家族が１つにまとまり、いつものＨＱとはちょっと違うハッピーエンドで感動しました。

おじいちゃんが最高です！！お話のテンポもよく、結末もホッコリとした気持ちになれました。

ダメダメ男にイライラしたぶん、ラストはスッキリしました。自立した芯のある主人公がカッコよかったです。

リンディはすごく可愛くて、好感のもてるヒロインでした。シェーンも、頼りない時も、生まれ変わって頑張ってる時も、私は好きなタイプです。子犬みたいにシュンとした顔で甘えられたら情にほだされても仕方ない…おじいさんや、ティナ、お父さん、お母さんも、みんないい人で、キュンとしたりウルッとしたり、読後もほんわか温かい気持ちになりました。

コミカルにまとめて、読んだ後に暖かい気持ちにさせてくれたのは高山先生だからだと思います。最後でヒロインが健忘症になった場面ですが、ヒロインが記憶を取り戻すまでもう１〜２日かけたら、たわけたヒーローがもっと反省するんじゃないかと思いました。

いい話だと思うんですが、ヒーローにあまり魅力を感じませんでした。途中から大人の男性の風格も出てきたのですが、やはり誰かに支えてもらわないとダメ・・みたいなところがちょっと・・。俺サマ系のボスの話がＨＱは多いので、こういうヒーローでもイケる方はレンタルしてもＯＫと思います。

ヒロインの優しさとかわいらしさにやられました

主人公のガキさ加減には腹がたちましたが、不器用に成長しようとした姿には感動し、最後の洗礼式で父親の手から聖水がかけられるシーンは最高でした。