レビュー一覧

岩本さんの作品が好きで購入しました。どれも拘りのある監督さんで映画化してほしいです。一見、高校生の恋愛なんだけど、根底に流れているのは家族の物語。どの子たちも、一生懸命自分を生きようとしていて清々しいです。ただ独特の感情表現(感情の方向性？)でたまについて行かれなくなるので、噛み締めながらまた読み返したいと思います。

ドラマチックな出来事や大袈裟な感情表現は出てこないのですが、それだけによく知ってる子のちょっとした仕草に惹かれる心や、ちょっとしたすれ違いで離れてしまう心など、思春期独特の気持ちの揺れがリアルで切なかったです。最後、特に何も起こらないけどそれが幸せなことをしみじみ感じさせてくれる良いお話でした。でも感情表現がしっかりしてないと不満な人には好みでないかも。

物足りない感がありました。岩本ナオ作品の中ではですが。まぁ仕方がない。町でウワサの天狗の子や、金の国水の国から読んできたら確かに仕方ないとは思います(笑)ですが、誰も不幸にならない岩本先生の作品ですのでほっこりして読めます。

町でウワサの天狗の子の作者さん。独特の雰囲気があって好きです。手放しではないハッピーエンドが好きです。

いいですね　無口な多喜二と　思春期の小麦。あとお兄ちゃんが最高です。好きになりそう。岩本ナオさんの　作品って好きです。「町でうわさの天狗の子」にはまってしまい、買いました。やっぱり繰り返し読む事になりそうです。

登場人物の細やかな心の機微を「全部推測する」。だと思います。岩本ナオ作品は全然わからないんです。何考えているのかが。でも、顔に表情が無いわけじゃなくて、現実世界でもそこまでリアルに相手の心の動きなんてわからない、というのと似た感じ。わからないからこそわかりやすいハッピーエンドでは無く、でもなんだか心が暖かくなります。ただ本作品は他作品よりちょっと印象に残りにくい。ので星一つ減らしました。

同じ作者さんの作品が好きでこちらも読んでみました。優しい繊細な田舎の高校生の日常なんですが、それぞれドラマがあって良かったです。

作者買いです。作品中にあったかいものが流れていて、読後感がとてもいいです。

読み終わった後、不思議な読後感でした。東大にも入れそうなのに親や周りに合わせるのに違和感があって都会から戻った多喜二くんと家事能力というか生活能力低レベルの淋しいことを肯定できない小麦ちゃんの、友情以上恋情未満のお話です。多喜二くんを手放せないのに手放さなくてはと思う小麦ちゃんに、小麦ちゃんの幸せを考える多喜二くんの日常ストーリーが、幼馴染ってこんな感じなのかと少し羨ましくなりました。

友人だろうと恋人だろうと心許せる大事な人には違いない。