レビュー一覧

「ジュリエットの海」が巻頭にある…懐かしい。この短編が私の「ファースト吉田秋生」でした(雑誌掲載時)。田舎の行事と少年たち。病弱な友人に抱く淡い性愛。ラストシーンの静かな余韻が今も胸を打ちます。珠玉の、とはよく言うけどもまさにそんな宝物のような物語。ススキ野原や波の音が印象的な作品で、何十年たっても目に浮かぶのが凄い。(あ。早寝電灯さんを読んで懐かしく思う気持ちはここからきているのかも)。吉田秋生さんは勿論今も第一線の方ですが、こんな昔の作品から既にストーリーテラーとしてズバ抜けてます。実家にまだこの本あるかなぁ…捨ててないといいな。「カリフォルニア物語」ヒースの兄・テリーの目線から描かれた短編も秀逸です。ていうか秀作しかないに決まってる、吉田さんの傑作集だからね。

ずーーーーっと昔に紙の本で持ってました。今も実家にあるかも。何十年ぶりに読んだけど、やっぱり心に響く名作でした。兄弟愛ものいいですね、共感できたり気づかされたり。

サンプルで読める短編の登場人物とカリフォルニア物語番外編の子どもヒースが美しくてかわいいです。この時代の絵柄が好きだな〜。あとは野球少年の話とテニスプレーヤーの話で、紙でも読んだことあるのですが印象に残っておらず、今回も流し読みしてしまいました（作者のファンなのでちゃんと読めば嫌いじゃないはず……）。400ポイントだったので前半の二編だけでも損した感覚はありません。

好きです、キースが線が細いキャラクターになってますね。同時収録の短編が印象的でした。どちらからという、本編より良かったです。

カリフォルニア物語　の　ヒースの話。絵柄はちょっと違っちゃっていても、世界観というか、スジなものは変わっていないと思った。

昔、紙媒体で読んだことがあるお話ばかりでしたが、この形でまとまっているのは初めてでポチってしまいました。吉田秋生さんといえば自分が若い頃BANANA FISHやYASHAにはまりましたが、大人になってからは海街を親戚のおばちゃんのような気持ちで読んでました。この本は古いお話ばかりでしたが、ダークな面がない家族の話がほとんどで、爽やかでした。

同じ事柄を違う人物を視点にして再度構成している作品。こういうのって違う考えに気づかされて面白いです。人の数だけ真実があるわけです。

昔、紙で読んだの思い出した。懐かしい。秋生先生のストーリーは、この時代の物も深い。

カリフォルニア物語の続編が入っています。カリフォルニア物語は、ヒースの側からの物語ですが、続編は兄のテリーの側からのお話です。同じことをみていても、兄弟で全然違う。テリーは、ヒースを見て自分のアイデンティティを確立するのですが、ヒースはそうはいかなかったのです。その比較が面白い作品です。

カルフォルニア物語のヒースの子ども時代を読めるのと、4編も入っているお得版です！この後、ヒース達がどうなるか知っている分、辛さもありますが、番外編が読める幸せを感じます。