レビュー一覧

トーマの心臓番外編。あのオスカーの幼少時代。それから母が亡くなってから、父と過ごした１年間。父も、母も、オスカーも、それから校長もつらい。でもオスカーが一番つらい。だからあの大人びた子になったのねと納得。

トーマの心臓本編より私はおもしろいと思います。トーマの心臓を読んでいなくても全く問題なく読めます。「訪問者 」というタイトル、神様の話、家の中のこども。全部がすごく効果的です。主人公の少年、父、母、それぞれの悲しみがあって、切ないです。でもいつだって一番つらいのはこどもだよなあ。表題作以外の二編もいいです。「エッグスタンド」はフランス映画みたいな湿った暗さのある作品。

とにかく懐かしい。トーマの心臓の準主役の要とも言えるオスカー・ライザーの幼少期。あ、まだ訪問者しか読んでいませんw　つらい過去、それが少し醒めているけれど思いやり深い人物にしてるのが印象的な作品で、ハードカバーで持っていました。とてもいい作品です。

懐かしくて何十年ぶりに再読しました。人の弱さ、愚かさ、そして愛情を包括したストーリーです。色褪せない名作。

萩尾望都先生の作品の中でも5本の指に入る好きな作品です。オスカーと南米に行った父親との結びつきの心情が刺さります。

トーマの心臓ファンで、懐かしくて思わず借りてしまいました。特にオスカーが好きだったのです。でも、トーマの心臓で垣間見られた設定と若干違っているような？オスカーのお母さんはオスカーを溺愛していたのではなかったですっけ？両親は不仲だったけれど、親には愛されて育ったという印象を持っていたので、思いの外可哀想な子供時代で、切なかったです。

この話が初めて雑誌に掲載されたとき、読みました。批評なんて必要ないです。すばらしい作品です。

オスカーの愛らしい子供時代の作品。居場所のない子供の葛藤が描かれています。最高にお勧めです。オスカーのセリフに泣きました。グスタフのグズっぷりにイライラしましたが、あのような状況では仕方ないか・・と読んでいるうつに感情移入してきます。これが短編なんて信じられないです。映像化したら立派な映画になりうるのではないでしょうか？同時収録の短編も感動ものです。特に「エッグスタンド」やるせない気持ちに陥ります。