コオリオニ

評価は分かれるかもしれません救いようのない悪人ばかりが登場し、暴力的な描写もありますが、魂のレベルでの愛がストーリーの根底にありました

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ハードボイルド小説が好きな人におすすめしますイカれてて好きだわ〜！！表紙より中身の絵の方が二人ともイケメンだし美形です。めっちゃおもろい

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登場人物にいい人なんか一人もいません。お前のためにと偽善を吐く人物しかいない。自分が可愛いやつだけの世界。裏社会設定が深い。正義のオマワリもみんなクズです。死んでいったやつも、生きてるやつもクズばかり。人体切断レイプ虐待ネグレクト薬殺人ありとあらゆるあれそれあります、注意。一巻はまだ同情と疑心で切ない展開。どうなってしまうんだろう？とレビューでハッピーエンドとわかっててもハラハラしてしまうくらいにダークです。一巻巻末で切なさと美談を覆す真実。そこから二巻へ読み進めると結局はクズしかいませんでした。ここまで来るとあっぱれ、未来なんか期待できない。もしかしてメリバとかなのかな？とか気分が落ち込んできます。絵も世界観も物語もおきれいなBL枠では収まらないものです。特に絵は不安定でデビューしたての青年誌の漫画のよう。それでも引き込まれる絵の勢いと世界観に巻き込まれていき、最後にたどり着くのはそれでも無事であってほしいと思ってしまうのです。とにかくクソな世界に生きるクズだけの物語でした。好きです。

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面白かった。これは星5でいいと思う。佐伯は八敷視点だと頭が悪い愚かなチンピラ男だったけど、本当は真面目な文学少年で好きな子の為に無理して頑張ってたんだな。視点が変わると全く別の顔になる。その表現がとても上手くて、最後までドキドキしながら読めた。ひたすら暗い日々で苦しんできた二人だけど、理解者と出逢ってお互い救われたのかな。社会の爪弾き者同士の話なんて良くあるけど、地区差別や警察の汚職など背景がしっかりしていて、苦しみにリアリティがあり生身の人間のようだった。おまけで南国の現実味のないハッピーエンドの日々をみれて良かったです。作者さんバッドエンドにしないでくれてありがとう。

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物凄く評価が分かれる作品かと思います。最初に言うとこれはBLやML作品ではありません。性犯罪を中心に発達障害や汚職等、普通なら嫌悪感が凄まじい世界ですが、そんな場所でしか生きられない男達がどうやって自分らしく生き抜くか濃厚に描いた人間ドラマです。主人公達が常人ではないので読み手には血生臭く見えますが、ウシジマくんが好物な人には刺さる作品かと思います。「底辺の人間は歯で分かる」と何かで見ましたが、この作者も歯の描き方で堕ちたか成り上がったかを表現していて細部まで上手いなあと思いました。

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