リヴィエラの憂鬱

「どういうつもり？」
巧みに外に連れ出して、突然キスをしかけてくるなんて。しかも人がいる前で、二人の親密さを見せつけるように。ローラは、昨日会ったばかりのラウルの真意がわからなかった。彼の兄のギーに久しぶりに会い、招かれた地中海を望む邸宅。だが彼女を迎えたのは、不機嫌なラウルのまなざしだった。まるでローラが、男を惑わす危険な女だとでも言いたげな。私はただギーの妻の話し相手に、旅の途中で立ち寄っただけなのに。それに離婚調停中の身には、ほかの男性との恋など考えられない。私の背後には、夫の放った追っ手が今にも迫っているのだから……。
■　物語の舞台はフランスの高級保養地リヴィエラ。抗いきれない恋の行方を、イマージュの人気作家レベッカ・ウインターズが、ドラマティックに描きます。鮮やかな印象を残す南仏の風景も必見です！

（※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています）

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• 4

  chocoさん

  2012-10-30
  ※このレビューにネタバレが含まれています。

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  才能豊かで外見も心も美しいヒロイン・ローラは離婚調停中という珍しい設定に興味を引かれて読んでみました。しかも夫に執拗に追い回されて逃げている…ちょっとスリリングな状況。もともと好きな作家さんで期待を裏切らないだろうという思いはありましたが、ヒーロー・ラウルの言動のもどかしいこと！ローラに惹かれているのに過去に負った痛手から女性に対して疑心暗鬼に陥りまくってます。ローラが現れた状況だけに、ラウルが疑うのも分かりますが…ローラが彼に傷つけられる様子に心が痛むと同時に、立場上、自分の気持ちを抑えなければいけない彼女の状況に切なくなります。二人のそれぞれの状況ゆえになかなか距離は縮まりませんが、周りを取り巻く登場人物たちの苦悩や家族愛が散りばめられていて温かい雰囲気でお話しが進みます。相手を思うが故についた嘘、傷ついた心もすべて受け入れる気持ち、真実の愛は深いなぁと読後に感慨にふけってしまいました。

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