ママゴト

なんとなく読み始めて、あれ思ってた感じじゃないなーと思いながら読み進めましたが、気付くとすっかりハマっていました。感動しました。また読み返します。購入して読む価値大です。

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最初、絵柄が古い感じであまり好きじゃないかと思いましたが、すぐに気にならないくらい引き込まれました。主人公の映子の背景が過酷で苦しくなるような過去がありますが、性格が明るくてセリフもコミカルで面白いです。暗くなりすぎるのではなく、温かさと救いのあるお話です。母親に置いていかれた映子の過去がたいじの状況と重なったり、映子がたいじと一緒にいて幸せを感じる瞬間ほど涙が出てきます。最後、５歳の子どもが母親よりも数カ月しか一緒にいない映子の方と一緒にいることの方を選ぶかなぁ…？とも思いましたが、ママと会えなくなるわけじゃないし、皆幸せになってよかった！それに、滋ちゃんと映子はもともと親友以上の家族のような結びつきで支え合っていたのだし、そんな２人だからこそ、このハッピーエンドなのかもしれないですね。出てくる人たちが皆、情の深い人たちでよかったです

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タイジくんがかわいくてかわいくて。滋ちゃんも家庭を守ろうと必死なんだろうけど、空回りしてる感じが少し切なくもあり、えーって思う時もあるけど嫌いになれないキャラでした。子供ってこんなに周りを動かしてくれる力があるんだって思い知った話でした。この作者さんのツッコミが好きでいろいろ作品読んで回ってるところです。ママゴトは心があったまりました。

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この作家さんの作品、初めて読んで心鷲掴みにされました。現実にありそうで、無さそうな。人間の醜い部分を上回る優しい心を持った人々の物語。忘れられない物語です。

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一気読み。松田洋子さんのマンガはいつも辛い。ページを開くと、現実に存在する、見て見ぬフリをされながら世間の片隅に暮らす少女たちが美しい絵の力を借りて「私はここにいる！」と叫び鷲掴みにする。あー見ちゃった、どうしよう。痛すぎるのだ。『ママゴト』は出だしから、明快に刺してくる。「うちなあ赤ちゃん産もうと思うとるん」風俗店に勤める映子の浮かれた宣言にズッコケる同僚の滋子。コメディか。「出てけ！店には出んと寮に居座るな」店長に追い出され、路頭に迷う赤子と映子。物語は、なんと一気に20年後へ。やさぐれきった映子の元に預けられたのは、かつての同僚・滋子の息子タイジ5歳。天真爛漫な幼児に振り回されまくるうちに、封印していた不遇な少女時代や自分を捨てた母親、路上にいた20年前の自分に寄り添い、癒し、生き直そうと揺れる展開が見事。ところがどっこい愛らしいタイジとの小さな家庭は、滋子のお迎えというタイムリミットがある。映子、どうなる。ところがどっこい、コメディなのである。シリアスな背景を背負うライバル店のばーさんも借金取りも南から来た甘えん坊の若妻も健康食品の社長も、それぞれが追い詰められていても、抜けている箇所にピースをスッと足す善人がやって来る。真のスーパーヒーローはトドメは刺さない。ちょっと夢をみたっていいじゃない。マンガなんだもの。そんな気持ちになる作品なのでした。

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