
白蛇の山
怪奇幻想小説家を志し、執筆活動に専念するために地方の集落へと移住してきた宗一《そういち》。彼が越してきた「香賀池」と呼ばれる集落は一見するとごく普通の田舎だった。――ただ一つ異様なまでに蛇が多いということを除いて。
ある日宗一は、純白の肌に銀色の髪、そして真紅に輝く瞳を持つアルビノの少年――白水《はくすい》に出会う。宗一が彼によって聞かされたのはこの地域で信仰される「白蛇さん」という蛇神の存在だった。古より続く蛇神信仰に、美しいアルビノの少年……まるで怪奇幻想小説が現実になったかのような状況に宗一は興奮するが、一方でその頃から蛇神の生贄にされるという恐ろしい悪夢に悩まされるようになる。さらに宗一は年端もいかぬ少年であるはずの白水の妖艶な魅力に誘われ、彼と一線を越えてしまう。自らの犯した行為に苦悩しながらも、白水との倒錯した愛に溺れていく宗一。やがて彼は気づくのだった。それは同時に白水を通して「白蛇さん」と交わるということだと――。
そんな最中、「香賀池」の集落で遺跡の発掘を試みる考古学者・北村が現れる。宗一は「白蛇さん」に奉仕する者として、「香賀池」の平穏を脅かす存在である北村を消すことに決めるが……
美しき少年の淫靡な誘惑に呑みこまれ、運命の歯車が狂い始める……奇才・梅津裕一が放つ、耽美と幻想のオカルティック・ホラー!
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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