【分冊版】愛しいのは、きみのまま

努力の末にノリのいい友達、SNSでもそれなりに人気を得て充実した学校生活を送っている立川みのるには苦手な相手がいた。
自身が必死の努力で手に入れたものを天然で掻っ攫っていく。
みのるはそんな神田陣のことが苦手だった。
ある日、みのるは陣が告白されている現場に遭遇してしまう。
優しく断る陣に中途半端に優しくしないほうがいいと忠告するみのるだがなぜだか懐かれ連絡先を聞かれる。
咄嗟に断り、必要以上に近づきたくないと思うみのるだが陣は天然力で無邪気に懐に入り込んできて――？【全36ページ】

みのるが風邪をひいて寝込んでいるとお見舞いに陣が訪ねてきた。
髪型整えておらず、アイプチもしていない学校での「立川みのる」とは程遠い素の姿を見られてしまい動揺を隠せないでいるみのるに、いつもと同じにこやかな態度で接する陣。
誰にも言わない代わりに連作先を教えて欲しいという陣に渋々了承するみのるだが、特に意味のない日常のやり取りに困惑しつつも楽しさを感じていき――？【全32ページ】

SNSでずっと憧れていた怜央の投稿を見て、中学時代の地味だった自分を振り返っていたみのる。
自分を変えられたことに嬉しさを感じつつも誰かの真似ごとになっている事実に感傷的なってしまう。
放課後、神田に誘われて一緒に夕食を取ることになり、ファミレスに行くとそこには憧れの怜央の姿が。
今の自分なら話しかけられる！と声をかけたところ、自分のことを忘れられており傷つくみのる。
そんなみのるに神田は自分のある秘密を打ち明け――？【全34ページ】

神田のカミングアウトや修学旅行でのすっぴんをどう隠すか問題など悩みが尽きない立川は数日間モヤモヤとした気持ちに苛まれてしまう。
修学旅行当日は友人たちと楽しく北海道を満喫する。が、どうしても神田のことが気になってしまう。
大浴場での入浴は大丈夫なのかと心配ゆえ聞いてみたがその行為自体、神田にとって傷つくことだったのではないかと更に悩むことに。
宿泊先で2人きりななった時に、自分の発言の軽率さについて謝罪し、カミングアウトしてくれたことが嬉しかったことを伝えた立川。
すれ違いが解消し仲直りしたところに同室の友人が女子を連れて戻ってきてしまう。
咄嗟に2人でベッドに隠れるが今まで以上に距離が近づきドギマギしてしまい…？【全37ページ】

ジョギング用の靴が壊れてしまった立川は、陸上部である神田に見繕ってもうことに。
休日に同級生と出かけたことがなかった立川は、気合の入った服装で緊張しながらも神田を待つことに。
ちょっとオシャレしてきたと言う神田のシンプルでスマートな服装に複雑な感情を持ちながらも休日を楽しむ二人。
お目当てのものも無事購入し、楽しい時間を過ごした翌日、立川が登校するとクラスメイトたちに囲まれ心配される。
何事かと聞くとSNSに中学時代の自分の写真が晒されていて…？【全26ページ】