運命に導かれて

ヒーローがウジウジしてるハーレクインでは珍しいパターン。他の女の影は無く、悪人も出てこず読者はひたすら男の子の回復とヒーローの秘密を打ち明けられない苦悩を応援しながら見守ります。もちろん最後はハッピーエンドなので読後感良し。5年ぶりに会った元カノの店でコーヒーを淹れ、さりげなくラテアートするヒーローにツボりました。

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絵がとても綺麗でした。ヒーローのヒロインを想う気持ちは、本物なのに身内に犯罪者がいるという後ろめたさ？からヒロインと距離を置いてしまって、愛しているのにヒロインのことを想うなら、、、その辛さがひしひしと伝わってきました。でも、最後はハッピーエンドで良かったです。

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ＨＱにありがちな、自分の不幸な生い立ちから、結婚して家庭を持つことを拒否するヒーロー…というのとは違い、犯罪者の親や弟をもつという重い家族関係が、ストーリーにリアル感をもたせています。愛してる人に、自分の家族が犯罪者だとは言えないですよね。ヒロインは、それを知らずに「あなたは、私を信頼してない。」と言い放つのですが、愛しているが故に、巻き込みたくないというヒーローの気持ちがストーリーを二転三転させます。リアリティ感のある作品だと思います。

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突然子供が病気という緊迫したところから始まりますが、少し情けないながらも家族を思っているヒーローでした。絵がとても綺麗で病気でベッドに横たわる息子がとても儚く、移植が成功してからは日に日に元気になる姿が躍動感溢れて描かれておりました。ヒーローが父親に母が生きていたらどうだった？と謂う問い掛けに、父親がとても幸せだった頃を懐かしむような笑顔が素敵でした。

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複雑な家族をもつヒーロー、ある意味それでもまっとうに暮らしながら家族を支えたヒーローは素晴らしいと思う。ヒロインに家族のことを知られたくない、一般的なことだと思う。でも、ヒロインは何も教えてくれないので、蚊帳の外だと思って当たり前だと思う。ようやくヒーローが家族のことを打ち明け、ヒロインが優しく受け止めてくれて、ウルウルきました。久々に心にきました。

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