華なるもの
「院御所を騒がすは美しい犬。」
時は平安末期。武家の三男と卑しい出自でありながら、権力者たちの寝所を渡り歩き、上皇の寵人となった高前(たかさき)。
美しい成り上がり者として畏怖と羨望の視線を集める高前だったが、有力貴族の御曹司・智実(ともざね)からは素直な好意を寄せられ、その余裕を不愉快に感じていた。
しかし、二人の関係が決定的に変わる事件が起こり――。
引けぬ意地と激情が絡み合う切なく底深い大人の恋愛劇、“数年後”を描く掌編を描き下ろし。
(※各巻のページ数は、表紙と奥付を含め片面で数えています)
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