美貌のシャペロン

二十七歳になったアニスは今の境遇に満足していた。貴族の娘のシャペロン（付き添い人）として生計をたて、誰に頼ることなく心静かに暮らす――それはやっと手に入れた心の自由だった。だから、遊興に耽るアシュウィック卿に声をかけられたときも、彼女は素知らぬふりをしてやり過ごそうとした。だが彼は見逃さなかった。不格好なボンネットをとったアニスの豊かな金髪が陽光に輝き、その溌剌とした笑顔から白い歯がこぼれるのを。これはこれは……。彼の口元が思わずほころんだ。
★　2005年9月から始まった〈放蕩貴族の素顔〉第二話をお送りします。物語の舞台はイギリス北部の保養地ハロゲート。バースやブライトンに飽きたロンドン貴族たちが、温泉の物珍しさにつられ、大勢やってきて……。人気作家ニコラの筆がうなります！★

（※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています）

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• 4

  みやこさん

  2021-03-08
  ※このレビューにネタバレが含まれています。

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  ただの恋物語とは　異色な　最後まで　引っ張って読ませる。星がひとつ足りないのは　少しだけ展開が速い事に　私がついていけないと言う読者の能力の問題で有るかも

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• 4

  ナインさん

  2018-07-02
  ※このレビューにネタバレが含まれています。

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  過去の安易にすがった結婚で大失敗。結婚トラウマ持ちになったヒロイン。男性恐怖症ではないところがポイントです。自分で考え行動し「結果に責任を持つ」と言う自由を失う事への恐怖心と、男性はもちろん女性にも理解されないもどかしさ。分かってもらえない悲しみ。でも、ヒロインはヒスでも意固地でも無く率直で聡明で好感が持てます。ヒーローも大人な男性で素敵です。過去に恋愛結婚をした経験と、愛情と忍耐と理解しようとする努力が完璧です。こんな男性はHQにしか存在しない。地域住民(ヒーローの伯爵家)vs成り上がり者(ゲスいヒール役)の対立と暴動、その結末、ヒロインの付添人の仕事などいろいろ都合良過ぎる展開もありましたが、まあまあ面白かったです。

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