悲しみが償われるとき

両親のせいで引き裂かれた恋のモノローグはHQで良く見るシーンですが、これが本当に我が子を思っての行動だったなら、と思わずにいられないお話。数あるHQの中でもかなり重い部類ではないでしょうか。ヒーローヒロイン、そしてヒロイン子供二人は勿論の事、町の人達も含め、真の悪人は極々僅かで、いい人も沢山いるのが救いです。色んな人が仰ってますが、ヒロイン母のその後が気になります。ヒロイン父は許されるべきではないのですが、娘や孫達への接し方を見るに、妄執に囚われてはいたものの、真っ当な愛情もそれなりに持っている人だったんじゃないかな。それも含めたタイトルだと思いたいです。

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とても不運が重なりあったとでもいった方がいいのか、でも１番の悪の根源がヒロインの父親だったのがとてもいたたまれない気持ちになりました。

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ハーレクイーンらしくないお話でした。ヒロインとヒーローの苦悩が描かれていました。前編後編にしてストーリーを掘り下げて欲しかったです。賛否両論あると思いますが、私は大満足でした。

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憎しみは人を生きづらくする、と我が息子を正しく導こうとするヒーローが印象的でした。ヒーローこそ、ヒロイン父を憎んでいるだろうし、罵る言葉のひとつやふたつ言いたかっただろうに、人として父親として立派だと思いました。

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ヒーローとヒロインの境遇が反転する展開は予想してましたが、これはあんまりだろ親父。酷すぎる。ヒロイン息子が自分でも言ってましたが、彼の立ち位置の辛さたるや、想像するに余りあります。そんな重い過去の謎ときはありますが、読後感は希望を持たせるもので、決して悪くはなく、二人の愛が本物だと信じさせるものです。ヒーローの懐の深さは凄いですよ。過去の写真が鍵を握りますが、その中で若い二人、特にヒーローが笑顔で写っているものが結構あったのが、個人的には救いです。その中の一枚と同じ構図が、ラストでは家族の風景として再現されるのは、コミカライズ独自の演出なのでしょうか、王道で泣かせます。皆の幸せを心から祈りたくなるお話でした。しかしヒロイン母、どうなるのかね…。

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