ファサード

不思議な生き物たちとその身体を共有する男、ファサード。何者かの見えない意志により時空を超えて彷徨う彼らは、常に傍観者として触れ合う人々の運命を見つめ続ける―【全192ページ】

羽を射られた二対（ツイン）を救ったヴァイキングの戦士・エイヴァンド。白鳥の姿から人へ変化したため彼に「白鳥の乙女」と呼ばれるファサードは、次第に二対の恋心にひきずられてゆく―。【全203ページ】

瀕死の重傷を負い、聖なる山に迷い込んだファサード。彼はパワー・アニマルに護られたシャーマンの一族に助けられるが、種としての老いを迎えたこの一族を今、王府が滅ぼそうとしていた―。【全223ページ】

迷宮で生贄を待ち続けるミノタウロスと、父の愛を得るため彼を殺す刺客として迷宮に入るテセウス。絡み合う運命の糸が解かれた時、明かされる真実は―。【全211ページ】

中国大陸の一国・景（ギン）。人里離れた廃寺で静養中の王弟・天（ティン）に拾われたファサードは、一切の記憶を失っていた。自らの名前も、狼面たちの存在までも―。【全179ページ】

王の急逝、隣国の侵攻。啓影一人に自らのすべてをかける天と、啓影を、そして兄・天を慕う風、それぞれの想いと決断。そして狼面と隣国の間諜の間に生まれた友情―。戦乱の渦がすべてを飲み込み、人々の命をその想いごと奪ってゆく…。【全192ページ】

ヘナとヨーテ、二つの月を持つ惑星ディネター。賞金稼ぎのアケーシアと共生変身獣（メタモルフ）のシャスに出会ったファサードは、ここが地球の記憶すら遥かな世界だと知る。長篇「ローシェ限界」の開幕！【全200ページ】

元海賊の首領・マクルーファと手を組んだアケーシアたちは、中央の統制官らと合流し、「月（ヨーテ）落下」の原因となる彗星の軌道修正に乗り出すことに。そんな時、ファサードは《聖域》の首長（チーフ）と運命のような出会いを果たす。【全180ページ】

砕け散り、ふりそそぐ月＜ヨーテ＞の破片。アケーシアの艦が爆発し、ファサードたちの艦にも最期の時が迫る。―これで、終わりなんだろうか…。途切れゆく意識のなか、ファサードが見たものは―…！？「ローシェ限界」、感動のクライマックス！【全194ページ】

大木を通って見知らぬ森へ飛ばされたファサードの耳に、嘆願の声が届く。その声の主は、りすのような小さな生き物。チョシル一族のパミュと名乗った彼女は、自分たちの森がゴールという生き物に侵略されていると語り―…？【全210ページ】

十九世紀頃の英国。緑豊かな土地でファサードが出会ったのは、妖精の写真を撮る少女たちだった―…！？のちに“妖精事件”と呼ばれる出来事を軸に少女とファサードの交流を描いた「Fairies」などを収録した、大好評シリーズ第十一弾！【全196ページ】

見渡す限りただ灰色の世界で、ファサードは一人の女性の立体映像と遭遇する。その女性・フランチェスカは、ファサードがかつて出会ったある国の代表者だった。長篇「その果てに愛は在るのでしょうか」、開幕！【全196ページ】

取り調べ施設に移されたファサードは自分の出自を知る手がかりが得られればとDNA検査に同意する。そんなとき、フランチェスカが暴漢に狙われ、副代表のギャレットが負傷する。【全200ページ】

DNA検査の結果が示したファサードとフランの関係とは…？だがそれを追求する間もなく、大国アシェットの陰謀で、カイサからのミサイルが…！？フランやギャレット、カイルたちが選ぶ道は、そして、ファサードが辿り着いた真実とは―…？【全202ページ】

女性はみんなヒヨコ（鳥）型、男性は人型といういっぷう変わった日本神話（らしき）世界。ファサードが目覚めると、そこでは二対（ツイン）が天照大御神＝アマテルさまと呼ばれていて…！？【全212ページ】

狼面（ウルフフェイス）、二対（ツイン）、教授（プロフェッサー）など人でない者たちとその身体を共有し時空を超えて彷徨うファサード。そんな彼らが今回飛ばされたのは、翼ある人々と獣面の人々が聖地を巡って対立する世界。そこで獣面の人々の王に拾われたファサードだが……？待望のシリーズ再始動！長篇「カリカチュア」、開幕！【全228ページ】

翼ある人々と獣面の人々が対立する世界で、獣面の人々の王に拾われたファサード。両種族間の緊張が高まる中、不意に違う時空へと飛ばされてしまい……！？　激動の「カリカチュア」篇、第2弾！【全228ページ】

獣人と翼人が争う中世風な世界から一転、地球が水も空気も失った未来の宇宙へ飛ばされたファサード。いくつかのステーションが存在し、獣人と翼人が共存するその世界で、ファサードは懐かしい面々の子孫たちや地球の命の源である水の化身・フィーフィーと出会い行動をともにする。だが、翼人を束ねる首長の思惑に巻き込まれ……？　激動の「カリカチュア」篇、第3弾！【全228ページ】

崩壊しはじめたNSA宇宙ステーション。重力制御を失い、翼の大きな者ほど身動きが取れない状況で、翼人至上主義の首長が目の当たりにする現実は……？　そして、第二の地球を求め旅立とうとしていた人々と、地球の水の化身・フィーフィーの運命は……？　一方、避難の混乱の中、ふいに過去の地球へと飛ばされたファサードは、再び「天使」としてあの塔の上へ―――！　激動の「カリカチュア」篇、感動の最終話までと、ぷるぷるでふわふわな「ようせいのいずみ」、少年シュリーマンと出会う短篇「Remains」を収録！【全196ページ】

異世界らしき不思議な森で、『ウラジロ』と呼ばれる植物的な生物（？）と、その世話をする『ウラジロ守』に出会ったファサード。ウラジロは敏感で傷つきやすく、傷つけずに触れるのは、唯一その手の温度と湿度で選ばれたウラジロ守だけ、らしいのだが―――…？　優しくてちょっぴり切ない中篇「ウラジロ守」と、狼面が『生類憐みの令』発令中の江戸に飛ばされる長篇「帰去来」の前半部を収録！【全210ページ】

『生類憐みの令』が発令中の江戸で、凶暴化した病犬から荻原をかばい、その牙に倒れた狼面＜ウルフフェイス＞。病犬たちが次々と死んでいたお囲い内部では、いったい何が起きていたのか。そして荻原の胸中にある想いとは―――？　江戸が舞台の「帰去来」ラストまでと、タイのメコン川に無数に昇る『龍神の火の玉』からナークの過去の一端に触れる短篇「龍の光＜ことば＞」、猫型の生物（？）たちが開発する惑星で「にゃんにゃんたち」と出会う「猫につつまれた惑星＜ほし＞」を収録！【全198ページ】

雲を突き抜けて現れたのは、人を騎乗させ、雲海を泳ぐ竜たち……！？　そこは言語を操る竜と言語を持たない人間が互いの中から唯一の相手を選び、生死をともにする契約を交わして共生する世界。客人として世話になるうち、偶然、この世界最後の仔竜と契約を交わしてしまったファサードたちだが……！？　胸を震わせるファンタジー長篇「天空の契」を一挙収録！【全210ページ】

いつまでもいつまでも友だちだよ―――　南海の底で、群れからはぐれた野生のイルカと出会ったナーク。そのイルカ・ゼシーは少年ジャークと心を通わせ仲睦まじく暮らしていたが、休暇で訪れた海軍中佐がゼシーの人懐こさと頭のよさに目をつけて……？　イルカと少年の友情を描いた「光降る蒼海のはて」のほか、コエーという鳴き声で村人たちから災害のように恐れられる“おそろしい鳥”の物語「要石〈キーストーン〉」、ギャングたちが闊歩していた禁酒法の時代、ファサードがキューピッドとなるロマンス映画のような一幕「最高のご褒美」、獣人たちの国で狼面が王子様に！？　ショート短篇「ヘーゼル」、宇宙の果てで呼んでいたのは……？　ショート短篇「渡り星」を収録。何者かの見えない意志により時空を超えて彷徨い続けるファサードたちが出逢う、ときに切なく、ときに心温まる五つの物語をどうぞ。【全202ページ】

「もしも、無限の時間があったなら───…」ルネサンス期のフィレンツェで、若きミケランジェロと出会ったファサード。後世に名を残す偉大な芸術家となる彼は、気難しく人を寄せつけない頑固な職人気質の青年に見えたが、実際は、純粋に芸術を愛する不器用でチャーミングな人物だった。そんな彼と行動を共にすることになったファサードだが……？　ルネサンスが開花した芸術の都で、ミケランジェロの芸術家魂に触れる長篇「そこに在る君へ」前半部を収録！「ただ──祈ろう　君が幸せでありますように───」【全216ページ】