緋の衣、乱されて……【イラストあり】

本名も、性別さえも不明。エロティックな画風で荒ぶる男たちを描く謎の絵師、爛極堂。若武者を描いた一枚の絵に心惹かれた大学生・伊織は爛極堂の個展を訪れ、自らが絵の中に入り込んでしまったような奇妙な体験をする。それがすべての始まりだった。サディスティックな“アレ”を好む美術大学講師の芦澤、若武者のモデルとなったヤクザ風の男・河野などとの出会いを経て、伊織は爛極堂のモデルになることを決意する。遊女に擬態して男を誘う影間茶屋の少年を描く連作――おそらく一年以上をかけて描かれることになる春画草紙が、爛極堂の次なる主題だった。破格の報酬。それは単に作画のためのポーズを取るだけでなく、性の奴隷となる契約でもあった。そして爛極堂のもとを訪ねた日から、陵辱と調教の日々が始まる。緋りんずの襦袢を身にまとい、見知らぬ男たちに抱かれながら、次第に伊織は絢爛たる浮世絵の世界に引きこまれ、快楽へと目覚めていく……。
※本書はイラスト入りです。

（※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています）

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