可愛いかもしれない

絵は古臭いんですが、しっかりしたプロットで、小説を読んでるような、ドラマを観てるような、すごくいい作品でした。この作家さんが好きになるきっかけになったのが、この作品になりました。

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購入してからかなり経ちますが何回か読み返してます。その度に表題作は特にあまり好きでないなと思います。事故の加害者の父親が、被害者の子持ち女性と浮気の上、自分の妻子を捨て逃げます。例え色々な感情があったにせよ事実はそうです。妻には仕事があるので自分が居なくなっても生活できると思ったのでしょう。被害者には後遺症が残り、夫と離婚して一人で子供を育ててる状況でしたが、この加害者に凛とした心があれば事故の賠償金と、これから先の金銭的な援助とかお金でかたがついた問題だと思います。逃げる時には被害者のお腹に自分の子供がいる状況を作り出してる時点で流された父親です。時代的に世間が煩い設定で父親に捨てられた子供も心に傷を持つ事になります。それでもある程度、すくすくと成長したという書き方はお涙頂戴にならず作者ならではですが。被害者と逃げた父親は置いてきた妻子への償いもあるのか、籍をいれず内縁関係のままですがこれもまた無責任な話しです。父親の病気がわかり主人公である子供が会いに行きますが、その時が一番納得いきません。父親は敢えて知らぬふりを装いますが、ここは自分の捨ててきた子に謝る場面ではないでしょうか？作者の描く女性は時に心にもなく虚勢をはったり、心と反対の言葉を投げかけたり、素直な言葉が出ない人が多いですが、訳もわからずいきなり捨てられた子供側としてもこの場面は自分は辛かったという事を素直に言葉にしても良かったんではないかと思います。長年のしこりがたいした盛り上がりもなくというのにはもう少しここでページ数を裂いてでも丁寧に書いて欲しかったです。

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ハッピーなストーリーが多かったのでよかったな。

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