虹の涯
天狗党の首領格・藤田小四郎の推理と生涯。父・東湖の死の真相、密室殺人の罠、瀕死の兵を襲う〈化人〉。時代推理の傑作。【全207ページ】
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虹の涯
元治元年三月、筑波山で蹶起(けつき)した天狗党の首領格・藤田小四郎は、攘夷の使命に燃える水戸藩士であった。武芸に秀で責任感が強いが、向こう見ずな性格でもある。安政江戸地震で家屋の下敷きになったとされる、父・東湖の死の真相。小四郎自らが巻き込まれた蔵の中での不可能殺人。天狗党を援助する大店での傷害事件。それらを同じ手習所で学んだ昔馴染み、漢方医・山川穂継と共に検めてゆく。
さらに最終話では、過酷な真冬の行軍だったとされる天狗党西上の際、戦場に度々現れた殺人鬼〈化人(けにん)〉の謎を大ボリュームで活写する。天狗党の向かう虹の涯(はて)には何が──。
『恋牡丹』『雪旅籠』で注目の著者が贈る、最新連作長編。
【目次】
天地揺らぐ/蔵の中/分かれ道/幾山河
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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