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神保町の怪人
百貨店の催事で古書展覧会が行なわれるようになった昭和42年春。詩集のコレクターである大沢から、古書収集の極意は「殺意」と聞かされた喜多は、彼が本を借りてはそのまま私物化しているという噂を耳にする。その後大沢が居合わせた展覧会で、稀覯書が忽然と消え失せた……本を手に入れるためなら手段は選ばない収集家の闇を描く「展覧会の客」、古書オークション開催者に翻弄される喜多が最後に意外な真相に辿り着く「『憂鬱な愛人』事件」、古書店で起きた盗難事件と、図書館での司書強殺。「電網恢々事件」の三編を収録する。
【目次】
第一話 展覧会の客
第二話 『憂鬱な愛人』事件
第三話 電網恢々事件
あとがき
文庫版刊行にあたって
解説=北原尚彦
(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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